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【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春[腕の中で ぽつりと零れる彼の過去に背を撫でながら、耳を傾ける。初めて会ったあの日に 彼の底を暴かんと深く踏み入れて返された言葉の、その続きの凄惨さに視線を落とした。自身へと踏み込ませないように人知れず作られていた壁のルーツが、家族を、付き合った相手を、———周囲のことを連ねるのが、何よりも彼らしいとそう思う。 あんたは、女性を愛せるだろう……? そう吐き出して 愛に応えてくれた彼の言葉の前に、どれ程の葛藤と、過去への情感が鬩ぎ合っていたことだろう。何も知らずにただ 、彼を受け止めることだけに意識を置いた言葉の羅列を思い起こして、恥じる。肩を濡らすものを瞼を閉ざして味わい、頬を更に擦り寄らせては。] 情を傾けることに良し悪しも無いはずなのに 周囲の反応で、悪だと定義づけられてしまう。 お前さんはその時、どれ程の情感を……付き合った相手に寄せていたか分からないが、 ………否定されることは、辛いし、苦しかったよな。 (-36) 2024/04/29(Mon) 13:57:19 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春[初めて彼が情を傾けた相手を想うと ちくりと軋んでしまう胸の淵は今は気が付かないふりをしたまま。 彼へと向けられた、揶揄いも別離も、失望も、———涙も。 その奥に別の意図があったやもしれないが、全て彼の思いを謗る≠烽フに他ならない。未成年という檻籠の中で、田舎という閉ざされたコミュニティーの中で、自身の行いをただ謗られ=Aそのまま周囲が崩落していく様をまざまざと見せつけられる。その光景を想像することしか叶わないことに、彼と同じ目線に立てない自身を歯がゆく思う。] ………、話してくれてありがとな。 [顔を上げて笑みを作らんとする彼のその目尻に溜まっている滴を、指腹で払いながら 向ける眼差しは努めて穏やかなものを。過去さえも、その恐れさえも超えたいほどに情を傾けてくれる彼の、その痛いほどの想いに胸の底を締め付けられて、———互いに向けあう情感が同じであることの幸福を、噛み締める。 ] (-37) 2024/04/29(Mon) 13:57:39 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春なあ、幸春。 もし、俺等の関係がバレたら 、 ( もし、同じことが起きたとしたなら ) その時は、何処に行きたいよ。 田舎……は 衆目が気になるだろうから、ある程度人で賑わう場所が良いな。 お前さんの故郷も、此処からも離れた場所で、事業を立ち上げるか。 嗚呼、いや。マンション買って 不労所得生活も悪くねぇなぁ。 [国内でなしに、海外も視野にいれるのも有りか。言葉にするだけでも選択肢が広がっていくのを眼鏡越しに目を細め、抱き返された腕の中で 繋いだ手をもう一度きゅうと握り締めた。] 高校生のお前さんと違って、今の俺等は自由だ。 ……例え、俺等が居る此処に未だに好奇の目が蔓延っていたとしても 環境を変えることができる。 なんて、環境を変えることができずに藻掻いていた俺が言うのは説得力はねぇけどな。 [苦笑を浮かべながら、彼のそのぎこちない笑みにそうと優しく唇を落として。] (-38) 2024/04/29(Mon) 13:57:53 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春……少なくとも、俺はその初めて付き合った相手のように お前さんを一人になんかしたり、しねぇよ。 [気付かないふりが出来ないままに 隠しきれない嫉妬を声音に乗せたまま零す。] お前さんを幸せにしたい、——もっと色んな表情が見たい。 (そして、それが全て俺の前だけのものであればいい。) (-39) 2024/04/29(Mon) 13:59:03 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春俺を幸せにしてくれよ、幸春。 [期待を掛けて 欲のままに彼の線引きを超えて縛り付ける自分自身も彼にとっての障害そのものなのだろう。それでも、引くことが出来ないのは———溢れ出るこの情感の味を知ってしまったから。] (-40) 2024/04/29(Mon) 14:11:53 |
【人】 靖国 冬莉[指先を解き、頬へと指腹を伝わせ 薄く笑みを浮かべる。窓越しには僅かに滲んでいた陽光は消え失せて 夜の帳が下りていた。*] (40) 2024/04/29(Mon) 14:12:33 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[取り留めの無い吐露は、出口を欠いた迷路に似る。 付き合って楽しい訳が無い、のに、その渦中においても彼の体温と言葉は真摯だった。 ―――目の奥が熱くなる。 耐えた心算になっていた涙の発露を、相手の指に知って眉宇が歪んだ。弱音は彼と出逢ったあの夜に置いて来た筈だった。にも拘わらず容易く振れる己の軸を恥じる他無い。 その上で、共に立ち止まり・振り返ってくれる存在を、稀有に思う。] ………礼を言うのは、俺の方だろう? [笑みが更に不格好になったのは見逃して欲しかった。] (-41) 2024/04/29(Mon) 16:43:18 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[――― 俺等の関係がバレたら 、 一寸身が強張る。息を詰めて、それから、] は? [続きを暫し固まって聞いた。 否、そんな未来を選ばせる訳にはいかない。 長い時間辛酸を舐めて耐え抜いた彼の軌跡を、築かれた“今”を、決して捨てさせてはならない。 そう訴える理性が在りながら、然れど何処か許しを得たような心地になるのは──屹度。眼前の彼が余りにも自然な促しで、己を含めた選択肢を広げてくれるからだった。] ……… ふ、 [肩が揺れる。思わず破顔して、押し出されるように漏れる笑みを手で押さえた。] はは、そんなの、 [あんたが居るなら、何処にだって。] ……あんたには、敵わないな。 (-42) 2024/04/29(Mon) 16:46:50 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[唇が離れる前に一度甘噛んで。そうして間近の――眼鏡越しに覗いた彼の双眸は、きっとあの犬を見付けた己と似た色をしていた。] ……、思い出す事なんてそう無いんだ。 付き合ったというより、あれは、男同士の付き合い方を教わった程度で。 [元恋人の話など配慮を欠いた行いだったと遅れて認識し、付け足す言葉が偽りに聞こえない事を願う。実際未練は何も無い。高校生の己と違って、OBだった相手の方がその後に支障が出てはいないかと危惧する位だ。 これ以上他者の話で相手の気持ちを乱す事は憚られて、代わりに絡めた指へ込める力を深める。だが、] ………あんたも、嫉妬するんだな。 [可愛い。場違いに、溢れた言葉を飲み込み損ねた。 彼の鷹揚さを人として尊敬さえしながら、一方で、数少ない狭量さを嬉しく思う等性質が悪いと自嘲する。それでも、傾けられる情が愛惜しかった。] (-43) 2024/04/29(Mon) 16:53:34 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉……あんたの全部、俺にくれるか。 俺もあんたを、一人にしないから。 [あの夜の言葉をなぞるように囁いて、眦を弛めた。] (-44) 2024/04/29(Mon) 16:55:45 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春[表情を歪ませながらも 絞るように言葉を漏らす彼に小さく首を振って見せる。彼の頭を優しく撫でながら 過去のことであれ 心の何処かで抱いていたであろう痛苦を、ただ一人でそれを抱え込んでいたが故の堅さを解さんとして。 ] ……俺が聞きたかったんだわ。 お前さんとこれからを築いていく為に、な。 言葉にしねぇと、伝わらないこともあるだろ? [弱さを、本音を吐露することに後ろめたさを覚えて欲しくは無かった。 況してや、自身よりも周囲へと目を向けて 心を痛める彼だからこそ、尚のこと。] (-46) 2024/04/29(Mon) 20:08:27 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春………ちょっとは、心 軽くなったか? [口元が解け、笑気を零し 手で隠された先に僅かに映る表情筋を動かす彼の姿に眉を下げる。 ] そうはならないよう、お前さんを守るのは当然として。 俺はお前さんとの関係を、障り≠ニしてでなし 指標≠ニして捉えていきたいと思うよ。 、 俺等が生きやすい方へ、向かうための尺度だ。 [単位は如何としても変容することはない絶対的な、もの。環境に応じて関係を変えていくので無しに、関係に沿って、環境を変えていくなんて、————数日前の、彼に出会わなかった自身だったなら、出てくることも無かっただろう。] その顔、……好きだわ。 [無論、どの顔も、表情も余すことなく心を奪われるのは前提で。ちゃんと見せてくれよ、と小首を傾けて 押し隠す彼の手の甲のその輪郭を辿っていく。角ばった、されどすらと長く伸びる指先へと達せば、その手を握り取って 優しく剥がさんとした。] (-47) 2024/04/29(Mon) 20:08:31 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春俺も驚いてんだわ、自分が此処まで情を向けることができる人間だったなんて。 [内々に溜めていたものを発散するように、互いの利害を貪る恋愛≠ヘ幾度となく触れてきたのに。否、———そういうものだと 思っていたはずだったのに。数日、たった数日だ。されど、彼の一挙動に心を揺さぶられて、吐き出す言葉は彼と共に在ることを前提にして。まるでそう、周囲に群がっていた女たちのように、甘ったるい言葉を重ねてしまう。続く彼の言葉は、受け止めるには未だ慣れないもので 口元が漣立ってしまうが。] ……なんで、もっと早くお前さんと出会えなかったんだろうな。 [小さく呟き、 頬に触れていた指先をそうと ネクタイへと滑らせては端正に作られたディンプルを崩し 結び目を解いていく。重力のなすままに 視界から外れていく臙脂色に目を向けることなく シャツの釦を外し 首元を緩めた。付き合い方を教わった=\―― 過去は変えられないと頭では分かっているのに 反芻する言葉への自身の浅ましさが 今にも零れそうなのを抑えながら。] (-48) 2024/04/29(Mon) 20:08:36 |
【秘】 靖国 冬莉 → 葛切 幸春勿論 ————お前さんのものだ。 頭のてっぺんから、足の先まで。そして未来も、全てな。 [口元が弧を描き、 緩やかに頷く。それは契りに似た肯定の意だった。] 愛してるよ、幸春。 [薄く唇を開き はだけた首筋へと顔を埋めては 柔肌に歯を甘く突き立てた。音を立てて吸い付き、———誓いの跡を植え付ける。先日付けたものが薄らいだ紅と化しているその傍らに 自身のものだと主張するように鮮やかに色付く跡を眺め 満足げに笑みを零した。*] (-49) 2024/04/29(Mon) 20:22:13 |
【独】 靖国 冬莉/* 前の村と交差する情感と、彼との先を言葉を交わすなかで具体化していく。 過去の愛の囁きも決して軽いものではなかったのだけど それに更に彼の過去の憂慮をも包括し 掬い上げて 共にするための覚悟を伝える、言葉を吐き出しているんだろうなって。 恋とは人をこんなにも変えていくんだなぁ こんなにも、情を傾けて 親身になる人だとは思ってなかったのだ それほどに、幸春さんのことに惹かれていて 愛してるんだろうなぁ………………めっちゃ分かるよ冬莉さん。本当に幸春さんは天才かわいいありがとうございます……… (-50) 2024/04/29(Mon) 20:46:09 |
【独】 靖国 冬莉/* 立ち止まってくれる存在を稀有に思ったり、 情が厚いんだなって思ったり、 愛を貰うことを当たり前としないその凛とした姿が美しくて。 それが周りにも撒いているものでなし、自分だけのものだって彼が本当の意味で理解したときの表情が見てみたい。 (-51) 2024/04/29(Mon) 20:52:28 |
【独】 靖国 冬莉/* 自分自身の感情や利益よりも、手離すことができずに相手に降りかかるであろう不利益の方に思考が向いてしまう幸春さんが愛おしいんだ。 無自覚に恐らく、自分自身を蔑ろにしてしまう癖がついちゃったのかなとか色々と思いを馳せてしまう。 そして、そのことに気付いているからこそ、なんだろうね。冬莉さんが言葉を尽くしているのは。 多様性を理解しないのが悪い。幸春は何も悪くない、と。周囲を謗る、………高校生の頃の幸春さんに対して周囲が向けた態度と同様な言葉を投げるのでなく。無意識か、意図的か、視線を向けずにいた(或いは言うべきことでないと口をすぐんだ)幸春さん自身への言葉を真っ先に注いだのはきっと、それが理由なんだと思う。 (-52) 2024/04/29(Mon) 20:59:59 |
【独】 靖国 冬莉/* そして冬莉さんは強欲おじさん。 もうちょっと自制を効かせてください…… いや、それほどに幸春さんの魅力が溢れてるのは分かる、分かるよ。分かるんだ……… (-54) 2024/04/29(Mon) 21:04:27 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[労わるように頭を滑る指先が在る。慣れない感触に一時彷徨わせた視線を やがて指の主へと落ち着かせた。 当然に“これから”を差し出してくれる彼への、敬意としても。] 指標……。 [考えた事もない話だった。己にとって周囲の環境は絶対であり、世論の――或いは内に籠った自分自身が創り上げた“普通”を基準にして 生きていく事しか考えては居なかった。 差し出される真摯さを取り零すまいと、頭の中で言葉を噛み砕く。幾許かの間。反芻する内に 狭く暗かった視界が開けていくようにさえ覚えた。] (-55) 2024/04/29(Mon) 22:46:06 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[目を伏せる。] あんたは、北極星のようだな。 [彼を知る程に、彼を称する言葉が増えて行く。] 冬莉が居てくれるなら、俺は屹度、 この先を迷わずに行けるんだろう。 あんたが俺を想ってくれるように、 俺も、あんたを大事にしたい。 [傍に居ない事が、本来は一番だと思っていた。だが、] ―――傍に居るからこそ出来る方法で。 (-56) 2024/04/29(Mon) 22:48:09 |
【秘】 葛切 幸春 → 靖国 冬莉[視線を起こす。小首を傾ぐ所作が可愛らしいのに様になっている。良い男は狡いな、とまた少しだけ笑って、促される儘に口を覆っていた指先を外す。意識して表情を晒す事に幾許かの掻痒感があろうと、優しい強請りに抗う意志はなかった。代わりに、秘め事を共有するように口を開く。] 俺はあんたのどの顔も好きだ。 それに、未だ見た事のない顔も見たい。 [解かれ行くネクタイには視線を向けず、それを為す相手だけを唯見詰めて――そうして聴く肯定に、心が震えた。 首筋に埋まる後頭部を腕に抱き、指を挿し入れて髪を撫ぜる。 硬質な感触、微かに走る痛みに喉が鳴った。相手の色香に中てられて上がった熱を自覚する。呼気を逃し、伸べる掌で相手が離れるのを止めた。] 知っていてくれ。俺の全ても、あんたのものだ。 ……愛してる、冬莉。 [笑みを形作る唇を吸って、互いの呼気が混ざる距離で、] (-57) 2024/04/29(Mon) 22:59:46 |
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