人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


【人】 口に金貨を ルチアーノ

薄く太陽に陰りをもたらす空の下。
ルチアーノは片手にブーゲンビリアの花束を持ち何度も足を運んだガレージの前に居た。
そこに同じく見飽きるほど身近に感じていた赤のフィアット500チンクェチェントが収まることは二度とない。

鍵のかかっていない扉を開ければ真っ直ぐいつもの場所へ。
ここは誰が入ってくるかもすぐわかる席で、カウンターに立つ長躯も良く見えた。


「あんたにじゃないぞ」


花束を置いてから店をじっくりと見渡して、一つ息を吐く。
もうこの空間が無くなるのは時間の問題だ、珈琲は飲めなくなるし、皆でたまに顔を合わせた時間もなくなる。
暫くしてからテーブルにうつ伏せ目を閉じた、ここでもやっぱり眠れそうだ、今はとても疲れていたし誰も来なければ許されるだろう。

何処か穏やかな気持ちで別れを受け入れることができている。
怒りや殺意がないとは言わないが、楽しそうであったのだ、
そんな男の姿が見れて自分が嬉しくないわけがない。

ただ今は静かに休んでいたい。
大好きだったこの場所で、彼の愛したものへの想いが籠もったこの場所で。

#Mazzetto
(94) 2023/09/30(Sat) 18:15:27
ルチアーノは、「爆破でもしてやろうかと思ったんだがなあ」#Mazzetto
(a33) 2023/09/30(Sat) 18:15:48

【人】 アリソンに捧ぐ鐘 黒眼鏡

>>a33

店に置きざりにされていたコーヒーミルには、
「使用禁止 廃棄しろ」という張り紙がある。
どうも食品ではないものを曳いたらしい。
喫茶店の風上にもおけない所業だ。

ガレージはがらんとしていて、
けれど多くのものがそのままだ。
それはきっと、戻ってくるつもりだったからではない。

このままにする以外に、なかったのだ。
それ以外に、何を足すことも、何を引くこともしたくはなかった。

潮風だけが、その憩いを見守っていた。

#Mazzetto
(95) 2023/09/30(Sat) 18:41:27
ルチアーノは、あの店にあったコーヒーミルを捨てた。 #Mazzetto
(a61) 2023/10/01(Sun) 20:59:14