[屈託なく接してくれる緋雁と向かい合うときは、気負うことなく言葉が口をついて出る]
穢れる前の世界って、こんなに――綺麗、だったんだな。
[荒れ果てた土壌。淀んだ大気。
外界では使うことのない、その形容を唇に乗せる]
俺は、知らなかったから。
緋雁は、知ってた?
[AIである彼と自分に与えられている情報は違うだろうと尋ねた。一頻り饒舌に言葉を継いでから、ふと気づく]
……まずかった?夜に出歩くの。
[己の守護者たる彼も、夜は休眠に入る
>>25彼が夜間の出歩きに懸念を抱くのは、あり得ることだと*]