人狼物語 三日月国

188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】


【人】 XIV『節制』 シトラ

 
[ そうしてわたしは、進んで部屋に籠もるようになった。
 朝から晩までアルパカや羊の毛を紡いで、
 紡いだ糸で無心に何かを編んでいる間は
 何も考えずに安らいでいられたの。

 証持ちわたしが編んだことを伏せて
 野菜や果物と交換された毛織物を、
 どこか遠くの誰かが着てくれている。
 それだけで、心が温かくなる気がしたの。

 もう随分と長く、青空を見ていないことに気付いても
 センパスチルの花に太陽を懐かしんでも
 幼い頃両親がよく遊びに連れていってくれた、
 山間に流れる小川への行き方を忘れてしまっても。

 危ないからと、台所に入らせてもらえなくても
 読もうと手に取った本を、取り上げられても
 紛糾する話し合いだけが村のみんなとの繋がりでも
 友達がぬいぐるみローティカしかいなくても。

 わたしが、わたしを、我慢することで
 みんなが、笑顔でいられるなら
 わたしはそれでいいの。]
 
(414) 2022/12/13(Tue) 0:10:06