人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ

「母さんなあ、かあさん……母さんはいい人よな。
 僕もこれは母さんから教わって、…………」

 普川は話しかけられて、何も返さない人間ではなかった。彼自身の機嫌によって応対は変わるが、場の雰囲気はほとんど気にしない。

……こんなとこに長いこと居て、顔向けはできないけど、

 
全部話して怒りはしないんだろうなあ、あの人


 鞄を抱き直して呟いた。奥に触れられ、いくらか身じろぐ。指を抜かれる時には息を止めていた。異物感はあるが不快とまではならない程度の感覚には慣れたものだ。
 一呼吸置いて、手間取るあなたの方をまた向いただろう。

「待つのはいいけど……大丈夫?」

 ちゃんとつけられそう?
(-266) Vellky 2021/09/20(Mon) 17:13:07

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ

 欲しいもの。問われ、口を開く。
 黒塚は不愛想ではあるが、凡そ律儀に言葉を返す。これまでもそうだったように。

「……あるよ」

 少年の頭に手を添え、軽く自身の胸元に押し付け。彼の視界の外で口にする。
 切実な瞳を、カメラだけが捉えている。

「お前こそ、あるのか。欲しいものは。
 ここを出てどうする?」

 腕の力を緩め、見下ろして。
 そっくりそのまま、同じ問いを返した。
 男もまた、これ程までに近くにある少年のことを知らずにいる。
(-267) 榛 2021/09/20(Mon) 17:24:55

【独】 9949 普川 尚久

まあ母から教わった結果のチャレンジの方向性がくそだって思っているから親不孝とは思っている。

あとリョウちゃん相手の時言葉やさしくするようになってるねお前(不孝者を顔向け出来ないに直した顔
(-268) Vellky 2021/09/20(Mon) 17:28:24

【秘】 7734 迷彩 リョウ → 9949 普川 尚久

「やっぱ母は強しってやつ?スゲーよな、ほんと」

何度も見たことはあるはずなのに、実際に行うとなると難しい。
暫くして、なんとか付けることができた。鍛錬あるのみだ。

「は〜……お待たせ。ムズいね、これ」

貴方の背中に少年の体温が近付く。
おずおずと、緩く腰を抱いた。
手探りで行っているのがわかりやすい。
こんな状況であっても、意地や虚勢を張ることはしないようだ。

「……いい?」

貴方の横顔を背後から覗き込もうとしながら、小さく尋ねた。
(-269) wazakideath 2021/09/20(Mon) 17:31:24

【秘】 7734 迷彩 リョウ → 8435 黒塚 彰人

「あるよ、そりゃ勿論。
 早く外に出て、夢を叶えるんだ」

押し付けられれば、素直に応じた。
視界は貴方で覆われている。
……どんな面持ちで、どこを見ているのだろう。

「大人はみんな反対するし、誰かに言うなって言うけど」
「納得できない」

そう零せば、拗ねたように胸元に顔を埋めた。

「母さんと同じになりたいだけなのに」


母親と離されてから、何をすれば良いのか、どう生きていけばいいのか、全てがわからなくなった。
生まれて初めて味わう孤独に耐え切れず、物や周囲の人間に八つ当たりを繰り返した。
そんな中。
一年前、とある報せが入ったのだ。
それからは見える景色が変わった。
自分の望みを叶える方法を、視界に捉えることができた。
(-270) wazakideath 2021/09/20(Mon) 17:40:56

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史

 
〜〜これは赤窓バチバチがひと段落した後の、どこかの時間〜〜


 ぽい。端末を少年へ放り投げた。
 画面にはずらり、十名程の参加者の氏名が表示されている。ハメ撮り投票画面。最悪。

「お前の好きにしろ。……俺には入れるなよ」
(-271) 榛 2021/09/20(Mon) 17:45:45

【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志


がつ、とグラスが机に置かれて

「───えっ、」

近付く距離。
貴方からの言葉。
何より真っ直ぐな視線。

ぐっと歯を噛み締めた。

満たされる幸福感から、
どうしようもなくお前が好きだと叫んでしまいそうだから。



「おれも──………………、
 …………あ、あーっと、えと、
 あ、ほら、その、
 
今とか普通にこっち見えてるぞ!平気になったな!?


羞恥心で此方を見えないと言っていた方に
話題を無理やり繋げた。

「あ、あー、あはは、
 解決したな。良かったな。………………。」

無理やり過ぎただろうか。
多分全然解決してない。
顔を逸らしつつ、視線だけちらりと貴方へ向けた。
(-272) osatou 2021/09/20(Mon) 18:21:30

【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウ



「迷彩」

「迷彩、」

「……迷彩」

ただ、名前を呼ぶ。


(-273) osatou 2021/09/20(Mon) 18:35:51
闇谷 暁は、迷彩 リョウに腕を伸ばす。
(a63) osatou 2021/09/20(Mon) 18:36:11

闇谷 暁は、迷彩 リョウを抱きしめた。
(a64) osatou 2021/09/20(Mon) 18:36:28

【秘】 1117 闇谷 暁 → 7734 迷彩 リョウ


「友人は好き勝手するものだと言っただろ。」

貴方が振り解こうとしたとしても
頑なに貴方を離そうとはしないだろう。


「辛いな。」

辛かったね、ではなく。
貴方が涙を流す理由は、傷は、
きっと今も痛み続けているだろうから。

「大人が調べたって何をだ、
 何も分からんぞ。」

こんな小さな体に、心に、
どれだけの負担が掛けられて生きてきたのだろう。

「分からんから、話してくれ。
 お前の速度で、気分で、話したい事だけで良い。
 お前の事が知りたいよ。」

悲しみと、苦しみと同時に
同じ分だけ喜びと、希望がある事を
貴方に教えてあげられたら良いのに。
(-274) osatou 2021/09/20(Mon) 18:39:21

【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志

「…、…っ、そぉ……」

 下腹部に伸びた手には、要らない、と一言返るだけだった。扱かれたとしてとも、発言通り彼の性器は萎えたまま。あなたの手は最初の位置に戻ることになった。

「んっ……」

 薄い膜一枚を隔てられて吐かれた精。律動の終わりに、これまで知らなかった事実を認識することになった。僕ナマの方が好みなんだなぁ。

 あなたが普川を見やれば、彼は始める前とほぼ変わらない体勢になっていた。上着を抱き込み、横向きに丸まって転がっている。見るからに虚無。黒塚との事後もこうだった。

 これまでの彼の様子とあわせて考えると、あなたが何か働きかけるまでこの状態は続くだろう。放置して帰っても無問題である。あなたはきっとそうはしないだろうが。
(-275) Vellky 2021/09/20(Mon) 18:40:29

【秘】 5634 有楽 澪 → 5635 朝倉 弘


「………っふ、……ふう……はー……、

ふふ……こーくん……またイった……」

びゅ、びゅと数度に渡って精液を吐き出した有楽のそれが
ずるりと中から抜かれていく。

「…えへー、セックスって気持ちいいね、こーくん。」

朝倉の記憶を塗りつぶすようにそう零すと
僅かに残る熱を鎮めるように離れ、壁に体重を預けた
(-276) oreoreo 2021/09/20(Mon) 18:47:07

【秘】 9949 普川 尚久 → 0043 榊 潤

 投票日の前日。企画が始まる前であれば消灯時間を少し過ぎた頃。部屋に入るなり真っすぐ布団に潜り込む普川が居た。

 数日前よりも見るからに不機嫌だったが、やはり数日前よりも疲れているのが見て取れる。あなたが近寄る気配があればすぐに顔を出しただろう。今日は君の気が乗っても薬飲まんよと先に言うことになったかもしれない。

 よっぽどなんか疲れたし嫌なことがあったんだな、誰が何をしたんだろうね。
(-277) Vellky 2021/09/20(Mon) 18:53:14

【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁

「俺が見れなくなるのは、お前が飲食をしている時くらいでお前自身見れないわけではないのだが……そうだな、今なら平気だと言えるかもしれない。忘れる方が嫌だからな」

馬鹿正直に答えた。この少年は変なところで察することができないらしい。
本人は平気かもしれないとは答えるが、実際のところは分からない。
けれど貴方が見れない羞恥心と貴方を忘れる事実、どちらが嫌か。そんなものとうの昔に答えは決まっていた。忘れるなど、想像もしたくない。
貴方とは打って変わり、平然とした様子で答えた。

それから空間を満たす沈黙。流石にぎごちなさを感じたのか、そうでないのか。

「……ケーキ、美味しかった。まだ食堂にあるんだろう?取ってくる」

そう言って部屋を後にしようとするだろう。
(-278) もちぱい 2021/09/20(Mon) 18:56:10

【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久

大人しく最初の位置に戻り、吐精する。
快楽と熱が引いて落ち着きを取り戻すと、貴方が虚無になっているのをいいことにいそいそと貴方の世話を焼き始めるだろう。

失礼します、と声をかけてから様々な液体で濡れた下半身をタオルで拭いたり、腹を冷やしてはならないとどこからか毛布を持ってきてはかけてやったり。

好き勝手動いて満足してから、貴方が転がるマットのすぐそばに長い足を折りたたんでちょこんと三角座りをした。

「普川先輩、その、すみ……。……ありがとうございました。
体は辛くありませんか?」

恐る恐る話しかける。
(-279) もちぱい 2021/09/20(Mon) 19:01:40

【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志


「貴戸のそういうとこ、す、好きだよ。
 
良いルームメイトとして
な。」
            
勘違いしそうになるぐらいに。


さらりとそう告げて
平然を装う。あまり声が震えなくて良かった。

自分程ではないかもしれないが、
共有した時間を、思い出を、
貴方も大切に思ってくれている事が何より嬉しい。




「…………
え?


ケーキ。
2人で食べるために用意したケーキ。貴方との時間を考えて作ったケーキ。

結果大きくなり過ぎて食堂に置いてきたが
その全貌を見られるのは恥ずかしい。
しかし必死に引き止めるのも露骨かなあ、と考え、

「分かった……………………………。」

そう返すしか出来ず、貴方を見送るだろう。
(-280) osatou 2021/09/20(Mon) 19:09:28

【秘】 3839 南波 靖史 → 8435 黒塚 彰人


「……言われたら気になって来ちゃった。
彰人くんがカメラ持たされる様子、シュールじゃない?」

冗談冗談。
いいながら端末をなれた手付きで動かす。
すぐにポイと投げて返した。

「またお節介とか余計なお世話って言われるかな」
(-281) poru 2021/09/20(Mon) 19:15:24

【赤】 8435 黒塚 彰人


向けられる好意、善意、決意。
全てまとめて一緒くた、他人という箱に投げ込む。
吟味もせず、かといって信ずる心も持たず、
ただただ無関心ばかりを由として。

「『幸せに』、か」
黒塚彰人
            
人でなしの幸福は、そこには無い。
そうと知りながら、幸せを願う少年へと手を伸ばす。
(この姿は、さぞや愚かしく映ることだろう。)

「どう、助けてくれるんだ?」

指を絡める。冷たい金属の感触は、そこにあったろうか。
差し伸べるは、縋るは果たしてどちらだったのか。

(*13) 榛 2021/09/20(Mon) 19:17:47

【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁

「そうか。俺も暁が好きだ」

当たり前のようにそう返した。
貴方の変化に、貴方の心情に気付くことなく。

部屋を出て、ぱたりと扉をしめてから首を傾げる。

「…………?」

自分で吐いた言葉が腑に落ちない。
自分もまた同室の相手を良いルームメイトとして好いていることは変わりない。

……けれど、本当にそれだけか?

分からない。即座に判断が下せない。何かが引っかかるけれど、その理由を上手く探れない。
"外にいた頃"は迷うことなどなかった。迷う隙を作ることも許されなかった。

だから……考えあぐねている。

「……」

けれどこんな場所で立ち止まっているのもおかしな話だ。ケーキのおかわりを求め、少年は悠々と食堂へ足を運び始めたのだった。
(-282) もちぱい 2021/09/20(Mon) 19:18:15

【赤】 8435 黒塚 彰人


「靖史」

少年の耳元、囁くように名を呼んだ。

(*14) 榛 2021/09/20(Mon) 19:21:39

【秘】 9949 普川 尚久 → 7734 迷彩 リョウ

 そうね。ほんの短い言葉で同意していた。母のことは、多分尊敬していたように思う。ぼんやりとそんな事を考えた。

 覗き込もうとしているのに気付けば、そのまま上半身を捻る。黒と朽葉とが一瞬だけかち合った。意地と虚勢張りの塊が怠惰をプレイしているのが普川であるが、悪い気分でなさそうに見えたのはきっとそれらのどれもが理由ではないだろう。

「……どうぞ?」

 片手を臀部にやり、穴を広げるようにして、そう言った。
(-283) Vellky 2021/09/20(Mon) 19:25:00

【赤】 8435 黒塚 彰人


ここらで一度暗転、コマーシャル。

ただしいクソども 
            
視聴者の皆さん、続きをどうぞ楽しみに。
またのご視聴、どうぞよろしく。

(*15) 榛 2021/09/20(Mon) 19:28:34

【人】 4432 貴戸 高志

食堂。

「これは……ケーキはケーキだが……。
…………ウェディングケーキ?」

既に何人もの少年たちによって食べ進められており、すっかり元の形が分からなくなってしまっていたが。
それでも、ルームメイトが大作を生み出していた事はなんとなく理解できた。

やはり完成した直後の姿を見るべきだった。料理の才能があることは迷彩少年との料理バトルで知っている。見た目も綺麗に仕上げる腕を持っているのだから、さぞや華やかなケーキだったに違いない。

残りのケーキを切り分ける。部屋に持っていく分を確保して、それは一旦冷蔵庫へ。
(139) もちぱい 2021/09/20(Mon) 19:32:17

【人】 4432 貴戸 高志

珈琲のほうが好みだが、たまには紅茶もいいだろう。

厨房からすっきりとした味わいのハーブティーを淹れて持ってくると、そのままケーキの近くの席を陣取った。

「いただきます」

丁寧に両手を合わせて、そのまま黙々と切り分けては食べを繰り返した。
黙々と、ひたすらに黙々と。

真顔でけろりとした様子で、食べ続ける。
誰にも止められなければ、そのまま最後まで食べようとするのだった。
(140) もちぱい 2021/09/20(Mon) 19:35:02

【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志

 うわあ至れり尽くせり。拭かれやすいように動いた程度で、あとはされるがままでした。彼はなんだこいつって顔してたけど、些細な事でしょう。あなたは満足できた。

「え? ……ふふ、へいき」

 善処している貴戸がちょっと面白かった。先の諦め混じりの笑顔だったり、愛想笑いだったりでなく、気分と一致しての普川の笑いはまあまあ珍しかった。

「お疲れ様。みんなヤった後に動くの好きね、
 ほっといたら勝手にやるんに」

 榊の方は普川の意識がないから当然と言えば当然であるが、黒塚も普通程度には世話を焼いていた。タオルを寄越してくれたりだとか。
(-284) Vellky 2021/09/20(Mon) 19:47:48
闇谷 暁は、部屋で一人、溜め息を吐いた。
(a65) osatou 2021/09/20(Mon) 19:52:07

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史

「……お前は乗り気で終えそうだな」

 撮れ高が少ないとも言う。
 投げ返された端末をキャッチ。さあな、なんて適当な返事とともに、画面を見もせず、鞄へと放り込んだ。

 
〜〜平和な時空、恐らくここでいったん〆〜〜
(-285) 榛 2021/09/20(Mon) 19:53:50

【人】 9949 普川 尚久

 ふらと食堂に足を運べば、形を崩しつつあるケーキと貴戸とがそこに存在した。ああして置かれているし、また誰か作ったんだなぁ。

「僕この分もらうな」

 ひとり分より少し多め程度をもらって、(飲み物を淹れるのが面倒な気分だったので)牛乳と一緒にいただいた。おいしかったです。ありがとう闇谷。

 なお貴戸のことは別に止めなかった。食べ切る気に見えたので。
(141) Vellky 2021/09/20(Mon) 19:57:39

【独】 1117 闇谷 暁


自分の覚え書き用に家庭の話していいですか?
いいよ。ありがとう。

父が警察官、母は産後すぐ死別。
父親も仕事で死んで、祖父か祖母と住んでたけど
そちらも数ヶ月前に寿命で亡くなって……とかが良いな。

祖父母もかなり長生きし、苦しむ事なく見送れた。
平和に愛されて育った闇谷暁。

ちょっと都心部から離れた場所で
ちょっと古い持ち家で
仏壇とか縁側とかある畳のおうちで
ダラダラ暮らしている闇谷暁……


テロ容疑で少年院行きなんて伝えたら
家族びっくりしちゃうから天涯孤独の方が良いと思う。
そうして世界は、そのようになった。
(-286) osatou 2021/09/20(Mon) 20:10:42
貴戸 高志は、普川>>141を見ると、ぺこりとお辞儀をした。ケーキを頬張っていたので喋れない。もっもっ……
(a66) もちぱい 2021/09/20(Mon) 20:12:55

【独】 9949 普川 尚久

そういえばメモに何か貼ろうかと思いましたが、ロール忙しかったわね。三人の注目フィルタずっとタブに開きっぱなし〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

貴戸がえっち終わったのでたすかりました。
(-287) Vellky 2021/09/20(Mon) 20:17:13
普川 尚久は、貴戸さんは甘いものが好きなんだなと思った。思っただけでした。
(a67) Vellky 2021/09/20(Mon) 20:20:50

【独】 9949 普川 尚久

闇谷暁はそのまま人間の感性を持っていてほしい。
(-288) Vellky 2021/09/20(Mon) 20:24:36

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 7734 迷彩 リョウ

「『同じ』、か」

 ぼそりと呟く。
 分かち合い、混じる体温。伝わる鼓動。時おり重なっては離れる呼吸音。違いばかりが際立って、齎されるのは不快感ばかり。
 けれど引き剝がす動作も億劫で、抱えたままずりずりと移動し、ヘッドボードに背を預ける。

「で? どうなりたいんだ」

 ぼんやりと中空を眺めて問う。視界の端、小さな白い頭が映っている。
 胸元で零された、少年の望み。それを耳にして、ようやく。
 少しだけ……ほんの少しだけ、己と。腕の中のものが、似た生き物であるかのような錯覚を覚えた。

 ――何を以て同じというのか。好きだから、そうなりたいのか?
 ようやく、興味を抱けたような気がする。……これは今、どんな景色を描いているのだろう。
(-289) 榛 2021/09/20(Mon) 20:40:28