124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】
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| (a31) 2022/01/20(Thu) 3:12:31 |
| ――会合中―― [会合での発言代行は慣れたものとはいえ、生来の真面目さ故に周囲の一言一句に真剣になってしまうので、残念ながら白露からの評価 >>178の視線を蚕起桑食が気づくことはないだろう。 もしも会場を出るときにでも白露本人から思いを聞くようなことがあれば 『あの方はご自身で仕事なさらないために僕を連れているので、蛍がいなくて済むならそれに越したことはないんですよ』 とでも伝えたられたろうが。 現時点ではまだ知らず、不安げなひとりの灯守りを支えるには至らない*] (188) 2022/01/20(Thu) 19:30:06 |
| ――そしてそんなことはつゆも知らぬ本人は――
立秋は何が来るかなー。 コーンかじゃがいもか……その辺の野菜類が来るといいけど。
どこかチーズ出してくれないかなぁ。 冬至辺りいいの知らないかな。
[すでに宴会のメンバーは、顔ぶれよりも何を出してくれそうか、に意識が行っている。 宴会の内容考えつつパーティー料理を物色していれば、ちょうどサーモンのチーズ焼きなんかが目に入ったりして、余計チーズ使いたい欲が高まる。 なんせ若いとはいえ赤ワインだしね*] (189) 2022/01/20(Thu) 19:30:52 |
― ぼくのおはなし2 ―
[先代の雨水に出会ったのは引きこもってから何年かした頃。
ある日突然、彼はやってきた。]
「やっと見つけた。手間かかったな。悪かったな遅くなって。
お前は今日から俺の後継者だ。
大丈夫、悪いようにしないからついてこい」
[
流石に混乱した。
でもお母さんが雨水様、と呼んで灯守りという存在くらいは知っていたぼくは目を丸くした。]
こうけいしゃ……?
どうしてぼくが?
[首を傾げた質問に彼はにっと笑って返した。]
「俺もそろそろ引退時でな。
なんでも溶かす能力者がいたって噂を探したんだよ。
雨水の季節にぴったりじゃないか」
[ほれ、と手を差し出された。]
[─────唐突過ぎてよくわからなかった。
でも、この手を取れば一人で引きこもっているこの状況を変える事が出来るんじゃないかって。それだけはわかったから。
ぼくは、その手をとった。
[そこからはなかば強引に、ぼくは彼に引き取られた。
お母さんが納得していたかは知らない。半ば拉致じみていたとかそういう話も広まったらしいし中央の人の頭痛のタネになった可能性は今にして思えば高い。
蛍もいない彼の後継者候補が見つかったのは、悪い事じゃなかったんだろうけどさ。それでもね。
……それから数年。ぼくは言われるがままにお仕事やお勉強を教わって。しっかり一人で仕事を回せるよう教育を受けた。その当時の日々はぼくはまだ奥に引きこもりがちだったから他の灯守りと会う事はそうはなかった。
当時は正直選ばれる意味すらもよくわからなかった。
でも、いつまでも引きこもっていても仕方ないのはわかっていた。
それに、ぼくが必要として貰える居場所を作れるのなら、嬉しい と
少しずつぼくの心を溶かしてくれた彼の跡継ぎになりたいと
段々とそう思うようなっていった─────。 ]**
「──やぁ。ふむふむ、成る程成る程。
君が紫明の話していた蛍さんだね。
僕は"立春"の灯守り、蘭花。
蘭の花と書いて蘭花。以後お見知りおきを。
あはは! そう畏まらなくて良いよ、葵ちゃん。
こんなに愛らしいお嬢さんなら大歓迎さ。
甘い物は好きかい?
ちょうど椿餅を作ったところでね、
君さえ良ければ是非とも味見して
忌憚のない感想を聴かせて欲しい。
うん? 紫明の分?
ないよ、そんなの。
僕は料理は可愛い子の為にしかしないって決めてるんだ。
僕の作るお菓子がどうしても食べたければ
可愛らしく生まれ変わって出直してきてくれたまえ?」
[蘭の花びらのように滑らかな白い肌。
目鼻立ちのはっきりした華やかな美人。
涼やかな空色の髪は短く切り揃えられていて
一見して性別がどちらかはわからない。
春の陽射しを閉じ込めたような明るい色の瞳が、
挨拶に訪ねてきた少女を柔らかく見つめただろう。
自分が食べるより作って食べさせる方が好きで、
自分が喋るより話を聴く方が好き。
いつでも穏やかな笑みを絶やさない、とても優しい人だった。]
[私が師匠から立春を継承したのは
雪が徐々に解けて日々大地が目覚めゆく啓蟄の頃だった。
その年の立春の大役を終えた後、
祝福を受けた生命が活き活きと芽吹いていくのと相反して
師匠は──蘭花様は、目に見えて衰弱していった。
雨水の季節が終わる頃にはもう
身を起こすことも難しくなっていて、
黄鶯さんが付きっきりでお世話をしていた。
師匠の傍から離れたがらない私を引き剥がすように、
氷魚さんが私を連れて日々の業務を代行していた。
自分の弱っている姿を他の灯守りたちに見せたくない、と
師匠は最期まで頑なに元気な振りをしていたから
余程注意深く見ていなければ、師匠が弱っていたのは
亡くなる直前までわからなかっただろうと思う。
親しかったご友人の皆様や
近しく親交も深かった春の統治域を持つ皆様にさえ
「それじゃ、僕は念願叶って山奥に楽隠居するから
愛弟子をよろしく頼んだよ☆」
なんていつもの調子で別れてから床に臥せられた。
報せが遅くなってしまったのは、
それが師匠の遺言だったからでもあった。]
「そんなに悲しそうな顔をしないでおくれ、東風ちゃん。
僕はもう十二分に生きた。
そろそろ休みたいな、って、思っていたんだ。
……以前話した話、憶えているかな。
僕らが司るのは"立春"、すべての始まりの暦……
長く厳しい冬を越えて暖かな春を迎える
希望を象徴する季節でもある。
人が心折れてしまうのは希望を失くしたときだ。
だからね、君は俯かないで。顔を上げて、前を向いて。
どんなに辛いことがあっても笑顔を忘れないで。
これからは、君自身が
此処に住まう人々の希望になれるように。
僕はいつだって君を見守っているよ。」
[そう言い遺して去っていった師匠の手前、
どんなに悲しくても、辛くても、淋しくても
少しでも気を抜くと泣いてしまいそうでも、
人前で泣くことだけは絶対に出来なかった。
だから、
何も言わずに葵ちゃんがただ私を抱きしめてくれた時に
それまで押し込めていた感情がぐちゃぐちゃに溢れ出て、
両目を酷く腫らしてしまったあの日の思い出は
二人だけの秘密にしておいて。]*
――小満と
大人は紐の扱い方で
その成長の仕方を察されると聴きました
私はこどもなので
その意味はまだぜんぜんわかりませんが
フェイはどんどんと大人になっているのですね
ぜひ大人のことを教えてください、ぱぱ。
[ つぶらな紅で小満を見上げるのも束の間
きゅぅ…と 丸いボディは悲し気に身を丸めた ]
……。
私だって いつでもあなたを待っているのですよ
お口の達者なすけこましを想い
長々し夜をひとりかも寝んしています…
[ この嘆きの丸みを癒すには
もう一切ればかしのキッシュが必要だろう ]
…くふふ。
では 冬至の雪がとける頃に。
フェイの料理で雪どけを祝います
[ 返すのは 一見不確かな社交辞令 ]
[ その意が もう百年以上も前から続く
"冬至域の雪の一切が消える日"の頃である事
小満ならば伝わると思っているし 伝わらぬならばそれはそれ ] *
| お。 ……どーしよっかな〜〜。 [ふらふら歩いて目を留めたのは、この会合で初めて顔を見る灯守り >>208。 ひとまず円卓での並び順やら蛍やらの情報と合わせて小暑号だ、という認識はしたものの、それほどゆっくり話をしたことはあまりない。 これはチャンス、と思いつつも珍しく躊躇うのは、その小暑が今回の立役者たる天乃の方に向かっていったからだ。 いやぁね、いかなる小満さまでも、お疲れの職員に追い打ちする趣味はないんだよ。ほら、会合で態度悪い自覚はあるしね?] (212) 2022/01/20(Thu) 22:56:41 |
| ま、いっか。 小暑ー、小暑だよねぇ? お邪魔? [そんなの関係ないかとばかりに、ワイングラスとサーモンチーズ焼き片手に輪に混ざりに行く。 邪魔なら引くが、そうでなければずいずい首突っ込むのはいつものこと*] (213) 2022/01/20(Thu) 22:57:04 |
[ 代りに、私もうっかりクッキーを焦がしまった折りに、
あなたの先代の蛍に慰められたり、失敗作を食べてもらったりしたものよ、なんて話もしたでしょう。
自分よりも経験の長い蛍たちに手伝ってもらって、
灯守りの仕事に慣れた頃、だったかしら?
彼等にカフェを開いてはどうか、と提案された、という話も。
だから、あなたもなんでも言ってね、と*]
ーー先代の記録ーー
「お、義兄、様……! 君から、お義兄様………!
いい響きだね! 義弟よ!」
[目に涙を湛え、呼吸困難になりそうなほど大笑いしている。
その冗談はツボに入るぐらいウケたらしい
可愛くて良い子? 半分僕が育てたようなもんだし、当然じゃない。]
「無・理♡」
[滅茶苦茶いい笑顔でさらっと何でもないように答えた。
これを本気と捉えるか、いつもの悪ふざけと捉えるかはおまかせモード。
言わずともやってくれるだろうとは思ってるけど、念の為。
肩の力を抜く的な意味では小満の君がやってくれるだろうけど、
真面目なところは君に任せた方が円滑に進みそうだから。
兎も角、僕は言いたいことは伝えたからね!
]
…………? どうかした?
[芝居がかったようにも思えるそれが中途半端に止まったのなら、何か変なものでもあったのだろうかと辺りをキョロキョロ。
兄が固まったせいだとは気付いていない
それが素の行動だからこそ、更に拍車をかけたわけだ。
後日、飲みながら気付いた紫明に
「小さい頃なんか
僕と同じ灯りの器にしたいって言ってたのにいいい!
なのに何で……何で……!!」
腹癒せに中央にダーツバーを設置するよう計画書書いてやるうううう!!
等とガチ泣きして絡んだわけだ。
中央に遊技場ができたかは、さて。
頼れる相手は他にもいたでしょうけれど、真っ先に思い浮かんだのは貴方だったものだから。
初の灯守りの仕事の時は、真っ先に彼の元へと飛んでいった。
無事完了したのなら、お礼とお詫びを兼ねて統治域内の酒でも持っていったかしら。]
[兄が出ていってからしばらくしてだったか。
彼が訪ねて来たときに、溜まっていた鬱憤を全て吐き出した
。
彼はただ、静かに聞いてくれていた。
傍にいてくれた、それだけで充分だった。
気休めでも、心遣いはありがたかった。
言いたいことを全て吐き、泣き疲れてぐったりしたころに。]
……付き合わせてごめんなさい。
でも、もう大丈夫。落ち着いたわ。
[一人になりたかった。
これ以上、彼の時間を奪いたくなかった。
かけられた言葉を聞きながら、見送ったの。]
[そんなお世話になった人だから、葵のことを任せられたなら頷く以外の選択肢はなかった
。
祝福の言葉を掛けようとしてーー声にならなかった。
兄に比べれば挨拶の時間があるだけ、まだマシだと思うけど。
それでも置いていかれることには変わりなくて。
]
わかった。葵のことは任せて頂戴。
私も楽しかったわ。
[彼の言い分はわかるもの。
新しい風を入れるなら、古いものは去らなければ。
古いものが残ったままでは、入れ替えても変わらない。
だから引き止めたりしない。
隠れた理由の存在には気付かないまま。
でも、もう少し早く言ってくれても良かったと思うの。
そうすれば、ゆっくり時間をかけて心の準備ができたのに。
……ねえ。]
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