124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】
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| [話題の主だった小暑が席を辞する>> *73となれば、ゆるやかにこの集合も解散の運びだ。 役に立たない先輩代表の言葉は置いておいたとしても、大雪 >>2:159>>8や霜降の言葉は彼の心に届けばいいのだけれど。 可哀想な天乃も解放して、先程気配を感じた立春の方へ意識を向けてみる。] 麦ー。 私も立春のお菓子食べたーい。 [言ってれば持ってきてくれる気がする。 フリーになったんだから自分でいけと言われる気しかしないが。] (63) 2022/01/23(Sun) 23:44:08 |
| (a31) 2022/01/23(Sun) 23:48:38 |
――回想:続・処暑の領域にて
[ 再訪問は数日後。
陽の昇り少しした目覚めの頃。
片手に鎌を、片手に本を持ち 処暑道場の門を叩いた ]
処暑先生、おはようございます
先日のリベンジを果たしに来ました
[ 書名――"お米ができるまで"
冬至は一つ、力強く頷いて ]
予習はばっちりです
共に 世界一のお米をいただきましょう
[ こうして 処暑と冬至のお米作りが幕をあけた
引きこもりたる概念を投げ捨て 修行に明け暮れる日々が ]
[ 朝陽に見守られながら始めた稲刈り。
77分後 見上げた空は青すぎた ]
( ぱたり )
[ 常、夜に引きこもる幼女が
朝、田に出て急に鎌を振るなど
始まりの街を出て大魔王に挑むが如き蛮勇 ]
[ 灯守りは 英雄でも 最強でも 無敵でもないというのに ]
…、
……処暑。
助っ人を 呼び
呼び、たいの ですが
処暑、どうか
ひ 光が 眩しいのです 処暑
陽の ひひ…光は
――…っくく
闇に生きる 私とは 相容れ
うっ
[ 其の日冬至は 死にかけた ]
[ 何はともあれ お米作りは進んでいく。
その内に もし
処暑が"助っ人"を許していたなら
おつるやいづるが(冬至比)強力な助っ人として
領域に現れる事があったかもしれない。
それはそれとして
お米の完成を間近に控えた日
顔を合わせた立秋に米作りのことを話し
「よければごはんを食べにきませんか」
「そろそろお米ができるのです」
などと 助っ人兼お米のお披露目に招いたのだったか ]
[ ほかほかごはん
なすのおみそ汁
野菜炒め、目玉焼き、
焼き鮭、漬物、デザートに葡萄 ]
[ 処暑や立秋、使い魔と
朝ごはんをもりもり食べたのは
死にかけの冬至が見た夢か―――それとも ] *
[物心がついた時から、わたしはお人形だった
真っ赤なベロアのカーテンがひかれたお部屋
大小様々な椅子が用意されている
お部屋その
お部屋の、
ハート
のソファの上
そこがわたしの
おうちだった]
[お部屋にはわたしの他にも、たくさんのお人形がいた
輝く様な金髪の子、透き通ったガラス玉みたいな瞳の子、ちいちゃなお口の子、可愛い赤毛の子
みんな可愛いお洋服を着せられて、可愛らしく微笑んで、私たちは御行儀良く椅子に座っていた
どうして?
わたしたちがお人形だからよ
当然でしょう?
たくさんの女の子がいたのに、お喋りの一つも溢れなかった
だって、あそこはお部屋なんだもの
お人形は喋らないでしょう?
あら、
どうしてそんな顔をするの?]
[あの人は、きっとわたしたちを愛してなんていなかった
いっそ狂気とも呼べるほどのあれは、執着心かそれとも…
わたしたちの知ることではなかったようだ
可愛いお洋服を着て、微笑んでいたけれど
わたしたちはいつも”捨てられる”恐怖と隣り合わせだった
“捨てられる”のはあの人の気まぐれで、その方法だってその時の気分次第
わたしは運が良くて、お出かけ先から帰る途中に”捨てられた”けれど
ゴミ箱に捨てられた子もいれば、寒いからと暖炉に放られた子だっていた
捨てたと思ったら、また拾い上げてきたことだってあったのだ
ほら、わたしたちはお人形でしょう
あの人にとっては、その程度だったのだと思う
癇癪をぶつけるのも、醜い欲をぶつけるのも、抱きしめて眠るのだって間違っていない
人にしなければ良いのだから]
[——最近、夢を見てしまう
わたしを捨てたわたしが、色んな人と笑い合うことを
| [ふいに、菓子類が並ぶ一角にとろけたチョコレートの香り >>73。 ココアやカフェモカなどはドリンクとして提供されている面もあるが、この深くあまい香りは、先ほどまではあまり感じなかった。] 雨水。 いい匂い。なーに食べてんの。 [桜餅を食べるはずだったその足で、つられるようにふらふらと*] (74) 2022/01/24(Mon) 14:31:38 |
先代大雪が籠る直前。
妙な騒ぎが領域内で起きている、と
そんな事を明かしていたことも有ったろう。
「 急に子供の泣き声がして、そんでサ、
みいんな可笑しくなっちまうんだって ……
ったく、ウチで何が起きているんだか。 」
「 元凶は、探りを入れている処だが、さて。
何とかしてくれって言われてもね、
こっちもどうすりゃいいんだか。 」
「 まあ暫くはごたごたしてるだろうよ。
あんたも気を付けな、小満の坊や。 」
すこし骨ばった手で、そんな事を先代は言って。
姿をすっかり見せなくなるのは、数日後の話。
私が灯守りとしてはたらくようになったのと、
彼が灯守りとなった時期は、そう離れていない。
どこか同期のような心地で居る部分はある。
先代の処暑とも、顔を合わせる機会は有ったろう。
その頃は、人間の姿で人前に出るなど、と
怯えて、どこに行くにもぬいぐるみを動かして
どうにか会合や業務をこなしていた頃だが。
もっと周囲を見る目が自分にあればとは、
これは……もう過ぎた話。
あの頃は自分のことで精いっぱいだった。
自信がどう評されていたとまでは 終ぞ知らず。*
| [声掛けに振り向く様子 >>80はあるも、言葉は続かなかった。 大丈夫、食べながらしゃべらないいい子を待つのは苦ではない。] へえ、苺にチョコレート。 いい組み合わせだね。甘さと、酸と、苦み。 さっぱりした果汁にしっかりしたチョコレート。 いいの? じゃあ遠慮なく。 [雨水の能力でとろけていくチョコレート。 皿には影響のない様子なんかを見れば、やはり常日頃からの心配 >>75なんていらないよなあ、とどこか誰かを思う。 目の前のフルーツたちから苺にバナナ、オレンジを適当に拾い上げて絡めると、近場にあったクラッカーに乗せてひとくち。] ん。 合いそうだと思ったやつ、どれもいいな。 [パーティー会場でこうした新しい食べ方に出会うのは重畳。] (82) 2022/01/24(Mon) 19:35:40 |
| ああ、雨水も来るのか。 小雪も案外誘ってるんだな。 [こっちが勝手に増やしてる気になっていたけど、向こうも宴会に乗り気らしいと知れる。 が、自慢話があったと聞けば、小さく息を吐き。] 人数は気にしないけど、期待に沿えなかったらごめんよ? 何せ料理するの久しぶりなんだ。 [ここ何年かは頻度が高めの傾向にあるが、本来は本当に気まぐれ。 馴染みの冬至が遊びにきたときだって、自分ではフライパンを握らなかったこともある。] (83) 2022/01/24(Mon) 19:36:51 |
| 希望は、そうだね。 リクエストしていいなら、今どこかチーズ持ってこないかなって思ってるんだけど。 雨水だったらハムとかソーセージ、ベーコンとかでもいいな…… ま、食べたいもの持っておいで。 どうなるかは保証しないけど。 [村雨相手だったら一も二もなく酒って声を上げるところだけど、そもそも今回は小雪のとこのワインが主役だし。 ああけど、たまには雨水の酒も口が欲しがる。村雨が息災の内には、飲みに行こうと心に決めた。 ] (84) 2022/01/24(Mon) 19:37:58 |
―― とある風が知る記憶 ――
「 おや、冬至さん
こんにちは。こちらに来られるなんて珍しい……おや
お久しぶりです、おつるさんまで。
そして、そちらは…… 」
[ 冬至の彼女が蛍を連れて処暑の領域を訪ねると、田園風景にひとり立つ彼を見つけられただろう。
先代処暑の頃の領域は、夕景の時間が大変長かった。
空色が薄くなり、徐々に紅み掛かり、橙に焼け、紫へと変わる。
それをゆっくりと繰り返していた。
それから今と違うのは、田畑の割合。
先代の頃は、一面の金色ではなく、畑の割合もそれなりで、様々な作物が実っていた。
更に先々代から見ると、田の割合が増えているのが分かるだろうけれど、それはさておき。
その焼ける空を眺めていたところ、端末ではない本体の彼女の一行と顔を合わせたのだった。 ]
[ 先代処暑と冬至の彼女の関わりは深い。
ブドウの甘い、瑞々しい香りから始まった関係は、
回数を重ねること、留まることを知らず。
雪兎の入り口の大きさに合わせて小さいものを。大きいものも、偶に直接彼女に送っていた。
彼女からも色々な物が返ってきた。送られてくる可愛らしいものが、先代は好きだった。
中でも金平糖が多いことに気付いたならば、ある時「金平糖がお好きなんですか?」と、臆面もなく尋ねたこともあっただろう。
しかし、こうして彼女が態々訪ねてくるのは珍しい。
不思議そうに彼女を見ると、足元には“蛍”であるゆきうさぎ。
小さい身体に合わせるようにしゃがみこんで挨拶を。
それから、腕の中に見覚えのない、“新しい”蛍。 ]
「 わあ……
いずるさん。初めまして。灯守り・処暑です……うん? 」
[ 元気よく跳ねる、ひとまわり小さい雪兎に、笑みが零れる。
可愛さに温かい気持ちになりながらも自己紹介をすると、寄ってくる雪兎。
その姿をよく見てみると……見覚えがある気がした。 ]
「 ……いずるさん。前に何処かでお会いしましたか? 」
[ 先代は考えるように首を傾げた。
……先代は、少々天然気質な人であった。
とっくのとうにすっかり溶けた雪と、目の前の雪兎が繋がらなかったというのもある。 ]
[ 冬至の彼女には正体を教えてもらえたか。
聞けたならば、納得しながらも、あの雪兎が動いていることに、そして彼女の蛍となったことに、感動した顔をしただろう。 ]
「 はい……兄弟みたいで可愛らしいですね、ふふ
いえ、私の方こそありがとうございます 」
[ 夕景の中で、雪兎の“兄弟”が遊ぶのを眺め、目を細める。
その温かい光景にとてつもない幸福感を感じた。
むしろ、自分の方こそ感謝しても足りない。
自分の雪兎をこれから冬至の彼女の側に置いてくれることに。
此方を見上げる彼女ににっこりと笑い掛ける。
こんな姿であっても、自身の倍どころではない長くを生きている。
可愛らしいと思う反面、大先輩としてとても慕っているから。 ]
「 欲しい物……うーん……
本当に、お礼なんて要らないんですが…… 」
[ 申し出には首を傾げて迷う彼がいただろう。
本当に、雪兎を“蛍”にしてくれた、とそれだけで充分すぎるのだから。 ]
「 ……それじゃあ、冬至さんのお話を聞かせてくれませんか?
辛いこととか、悩んでいることとか、言えないこととか、
僕を頼ってもらえれば嬉しいです
冬至さんから見れば頼りないかもしれないですが……
僕も“灯守り”ですから 」
[ 「ね、ゆきさん」と、名前を知っていたらそう呼んで。
ゆっくりと彼女の正面へと回り、彼は穏やかに笑い掛けた。
あれ?これはお礼になってないですか?と彼が気づくのかは……冬至の彼女の返答に依るだろうけれど。
きっとその時も、僕の我儘な“お願い”です、と主張するのだろう。 ]
[ 彼女が彼を頼ったかはともかくとして、
その苦言は、その“お願い事”にも掛かっていたのかもしれない。
]
「 ……分かっては、いるつもりなんですけど 」
[ 言われた彼は、痛いところを突かれた、とばかりに苦笑するだろう。
分かっているつもりで本当に分かっていないということまで、彼には自覚がある。 ]
「 ごめんなさい、ご心配をお掛けしてますね
……気を付けます 」
[ 小柄な身体の頭に手を置いて撫でようとする。
自戒を伴った言葉。自分の姿を見て、彼女は余計に思うこともあるのだろう、と。
しかし彼は、民を目の前にすればそれに寄り添おうとしたし――そうして、悲劇は繰り返す。
彼女に、幸せを願われていることも、知らぬまま。
* ]
| そーね。 酸っぱくなくてもおいしいけど。 [ >>93バナナチョコクラッカーの組み合わせを味わう様子にやや目を細め。 見た目よりは年上というのを知っているが、まだ新人というのもあり、言動が幼めなのもありでなんとなく子供を見ているような気分。] (102) 2022/01/24(Mon) 21:05:29 |
| 私と小雪のほかは、冬至と立秋と、あとは 小蝶……えっと、啓蟄のところの菜虫化蝶を、灯守りごと誘ってるとこ。 小雪が他に誘ってたら、増えるかもね。 [慣れた愛称はいつの間にか広まって他にも呼ぶのがいるけれど、かといって彼女が知るとは限らない。 正しく言い直して、メンバーを伝える。] 期待してもいいことないよー。 ふつうの手料理程度だって、ほんとに。 あいつも料理するだろう、先代。 [ぐっと握られる手 >>94には、やや困って眉下げる。] (105) 2022/01/24(Mon) 21:19:00 |
| ふふ。期待してる。 特産をいただけるのは嬉しいな。 [献立はだいたい考えながら欲しいものをリクエストしてはいるのだが、まあ食材ってのは集まればなんとかなるもんだと思っている。 こんなだから期待しないでほしいのだが、評判は上がっていくんだな、なぜか。] 村雨と? うん、……まあ、仲はいいほうだと思うよ。 話聞いて久しぶりに飲みたいなって思ってたとこ。 村雨にはよく面倒見てもらったし、うちの先代にもちょっと似てて―― ……なんか、変な話聞いてない? [ >>96楽しげに話していたと聞けば、嫌な予感がする。 先入観を持たせない為と語らずいたのであれば、深い話はしていないと思いたいのだが。 何せ村雨には本当に世話になってしまっているので、話題が事欠かないだろうと警戒する。] (106) 2022/01/24(Mon) 21:33:09 |
─龍池紫明という男・1─
[ 七年前に退位した、龍池紫明の灯守り在位期間は
約百六十年。
現役の灯守りで、彼と同時期に灯守りであった者は
多々居れど、就任した当初を知る者となれば限られるだろう。
就任当時、彼の年齢は十にも満たない
酷く手のかかる子供だったことを。
紫明の先代は、在位数か月で突然失踪し
(暗殺説、自殺説、駆け落ち等、様々な説がある)
後継者の目星どころか蛍すらいなかった状況、
霜降域は空前絶後の混乱に見舞われる。
では、新たな後継者候補は、と云えば。
前灯守りの血縁は論外。
栄光も一転、既に面汚しと石を投げられる状態であり、
既に一族郎党他の領域に亡命したとされる。
数週間後、中央域の出向職員が、前灯守りの関係者を
探し出してきたものの、
その間、空位に滑り込んだように継承したのは
小暑域出身の無名の少年・龍池紫明だった。]
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