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【人】 雅楽 雅……時見さん? [だからその彼が、私の言葉に微妙に笑っているのが わかったのも距離が近かったからかもしれない。 フリでも偽善でも、それが出来るのは凄いよ。 ]私はいつも最初はそうあろうってしても 途中で苦しくなって結局、破綻してたから。 星もよく見えると思う……し。 [屋上庭園の情報を追加しつつ、時見さんの判断を待つ。 そうして、了承を得られたなら、 ] ───はい! [熱で赤みのさした顔を 嬉しそうに綻ばせたのだった。] (54) 2020/08/01(Sat) 12:08:55 |
【人】 雅楽 雅…ちょっとこれ、外しますね。 [特に何とは言わず、そっとウィッグを外す。 自由に解放された白い髪が風に揺れる。 淡くライトアップされた庭園。 夜闇と静寂と、顔を上げれば、東の方角に空を 横に切り裂く光帯のような銀河が見えた。*] (56) 2020/08/01(Sat) 12:09:17 |
【人】 雅楽 雅本当に? [体力を使わなきゃというユエさんを見つめる。>>70 口調のことを指摘されれば、あ、と今更 気付いたように瞬いて、短い逡巡の後、 静かに頷いた。] …うん、見てると、吸い込まれそうになる [ユエさんも同じように宇宙を見上げていると 思って話す。>>72 目を開けたのなら、今の私の姿も見ただろうけれど、 不思議と、どう思われるかとかいう不安を彼には 抱かなかった。] ───…あの星達と一緒になれたらいいのに …でも、どんなに手を伸ばしても届かない 遥か遠い、過去の残光 [お昼の雨で空気が澄んだのか、 銀砂は空に無数に広がっていた。*] (85) 2020/08/01(Sat) 19:41:54 |
【人】 雅楽 雅 [ゆっくりゆっくり流れる時間。 飲みかけのコーンスープに手を伸ばす前に私は 巾着からショコラオランジュのキャンディを ひとつ取り出した。] …今は持ち合わせ、これしかなくて。 [良かったら、とユエさんに差し出す。 緊急おやつとして、甘いものは何かしら いつも持ち歩いていた。*] (146) 2020/08/02(Sun) 6:29:36 |
雅楽 雅は、メモを貼った。 (a14) 2020/08/02(Sun) 15:05:30 |
【人】 雅楽 雅そうなんだ? [冗談にして笑っていたかった。 この場だけの言葉と聞き流して。 心に響かせたくなかった。 誰のことも、誰にも、執着しないように。 言い聞かせて。 だって、私には誰も、 ───居ないから。] (402) 2020/08/03(Mon) 21:54:31 |
【人】 雅楽 雅嫌なことはもうしない… 我慢ももう止める… これからは、そういうことからはとことん逃げて、 好きなこと、楽しいことをしようって。 [表情を隠すように細い白髪が顔にかかる。] (404) 2020/08/03(Mon) 21:54:36 |
【人】 雅楽 雅…そう決めて、ここにも。 せっかくだから、非日常を思いっきり 満喫しようって。 誰に何を思われたっていい… [以前の仕事は、病気を機に退職。 違法な解雇だったから弁護士に依頼、程なくして 慰謝料が振り込まれた。 贅沢をしなければ、10年は食べていける蓄えもある。 50%の未来、けれど、その日は、 いつ訪れてもおかしくない。 1年先でも3年先でも。 だからもう、 あらゆることを頑張るのを止めようと思った。] (405) 2020/08/03(Mon) 21:54:38 |
【人】 雅楽 雅でも、コレ付けてる時点で出来てないね…… [辛いのに無理して。 彼に迷惑をかけて。 静かな声が青白い月のように静寂の庭園に流れる。] 花火大会…、ユエさんは妹さんと行くの? [意識して話を切り替えるため、 聞かなくてもわかることを尋ねた。*] (406) 2020/08/03(Mon) 21:54:40 |
【人】 雅楽 雅 [当たり前のような明日が当たり前じゃないって、 頭で理解しているのと、実感するのは全然違った。 もちろん、ずっとそれを意識しているわけじゃない。 多少の不自由はあっても、酷い痛みがあるわけじゃ ないから、曲りなりにも生活していると忘れてしまう。] ───…そういう、誰かの目を気にするの、 やめたいのに。 (私は弱いから、) 気づくとすぐそれに惑わされて。 わかっているのに…… [こうでなければ不幸だと蔑む声に洗脳されて、 どう生きるかの選択も、誰かに認めてもらうために、 多数決に従って決めたくないと思った。] 後世に名前を残したいわけでもないのに、 承認欲求って厄介だよね。 [パレートの法則の派生と言われる262の法則。 2割は何をしたって好きになってくれるひとがいる というけれど本当かな。] (475) 2020/08/04(Tue) 3:49:50 |
【人】 雅楽 雅──え。 [聞こえた提案に隣の彼をじっと見た。] …………本当にお節介なんだね。 [小さく小さく告げる。] 妹さんはいいの? [兄妹水いらずの邪魔はしたくない。 けれど、すぐに断ることも出来きず、 そう問い返した。*] (477) 2020/08/04(Tue) 3:50:00 |
【人】 雅楽 雅 ― 花火大会の朝 ― …いつの間に。 [朝食にとロビーを通り過ぎた時だった。 椅子に掛けていた一人が私のほうへかけてきた。 そのひとが持っていたのは一枚の写真で。 昨日の夜、私が花畑で星空を仰いでいるもの だった。>>2:399] 覚えてないですけど。 [カメラマンだと言う。 正確には本業はデザイナーだがあまり上手くいかず、 カメラのほうの腕で生計を立てているらしい。 あの夜、私を見て、目を奪われたのだという。 あまりに見惚れて?(信じられない)すれ違う時は 声を掛けられなかったけれど、呼んだハイヤーから ホテルを割り出し、ロビーで待っていたという。 (もしかして、ストーカーじゃないの?)] (478) 2020/08/04(Tue) 4:59:59 |
【人】 雅楽 雅 [もういいかな、と今朝はウィッグをしていなかった。 周囲の好奇の視線も、気にしない。 体調優先。 ウィッグも長時間でなければ、それほど負担ではないの だけれどね。 色々な髪形を試せるし。] ……そういうの、私、 私はもう、働く気ないので。 (モデルとか競争激しそうなうえ、 人の目重視の人気商売。普通にあり得ない。) [断って、通り過ぎようとした瞬間、] ち、ちょっとっ! [いきなりの土下座に声をあげる。 これが素なのか作戦なのか、わからないけれど、 不要な注目を集めるのは本意ではなかったから、 私は、そのひとの話を聞くことにした。] (480) 2020/08/04(Tue) 5:00:04 |
【人】 雅楽 雅[まさか、このことがきっかけで、 後に写真集が出されるとは思いもしない。 私をイメージして作られる服やアクセサリーの ブランドは「雪月 snow moon」として 世間では知られ、メディア露出のない、 写真の中だけの私の存在は、実在するのかしないのか という関心と共に、性別問わず、 幅広い支持を集めるようになるのだった。**] (481) 2020/08/04(Tue) 5:00:06 |
【人】 雅楽 雅 [一人でなら、態々、人混みの会場に行く気なんて 起きない。 家族連れとかカップルとか多いだろうし……。 って、あーあーあー、ここでも私、 人の目を気にして… 馬鹿みたい!馬鹿みたい!!馬鹿みたい!!! せっかく、兄妹水入らずで過ごせるようにって 思ったのにさ。 そんなこと言うなら、] (503) 2020/08/04(Tue) 20:21:20 |
【人】 雅楽 雅………………行く。 [意地になったように不貞腐れて伝えた後、 ぷいっと顔を背け、] ユエさんだって行きたいんでしょ、私と。 誘うってことはさ。 [私が気になってるのじゃないの?なんて、 彼とその想い人の経緯を知らないまま、 勢いに任せて言って、ふーっと息を吐いた。] (504) 2020/08/04(Tue) 20:21:22 |
【人】 雅楽 雅───行く。 [もう一度告げる。 そうして、遥か銀河より近く、陽の光を纏って輝く月を 見上げながら、最初とは違う、柔らかさを響かせれば、] ありがとう。 [お節介で意地悪な他人を振り返り、 ふわりと微笑みかけたのだった。*] (505) 2020/08/04(Tue) 20:21:25 |
【人】 雅楽 雅 ― 後日:喫茶店 ― …写真って凄い。 [献本された自分の写真集の頁を捲りながら、 感嘆の息を漏らす。 カフェオレのグラスには水滴。 氷が溶けて、カランと音を立てた。] このさ、 『夏。この場所で、貴方に出会った。』 っていうの。 私、貴方のこと覚えてないし。 いい思い出も……特にないんだけどな。 [キャッチコピーっていうのだっけ? それに触れながら、私は思う。 心の中で消せなかった蝋燭の火。 あの場所で過去と別れた。 “今”と“これから”だけを見るために。] (550) 2020/08/05(Wed) 14:29:09 |
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