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【墓】 厨房担当 那岐[やがて、辿り着いた目的地は話していたドライブイン。 スピードが緩やかに落ちていく。 腕を叩かれたなら、頷いて。 バイクを倒さないように 気をつけながら、足に地を着けた。 ヘルメットを脱げば塞がっていた耳が 解放されて外気にホッとする。 少し、癖づいた前髪を弄りながら。] 車や電車より、景色が近い感じがしますね。 ……あと、思ったより寒かった。 [後者は我慢できない程じゃないけれど、 そんな冗談も交えながら、固まった身体を伸ばす。] (+96) 2023/03/09(Thu) 23:34:30 |
【墓】 厨房担当 那岐[互いに。 溶けるような呟きは、風の中に消えていく。>>+100 俺がラジオを聞き始めた頃には、 既に彼がよくメディアに 駆り出されていた頃ではなかったから。>>0:25 深夜のラジオ。 パーソナリティとリスナー。 最初は顔も知らなかった声だけの存在。 こんなに身近なところで知り合うとは 思ってもいなかった"別世界の人"。 ファンという程には深くない。 彼がトレードカラーは今も根強く残っているけれど、 『帰ってきた』と言われる理由の原因を語られる頃には、 彼を知るには遅すぎた。 今も調べれば出るかもしれない情報を、 自らの手で調べることがないのは。 彼本人が、――そのことを語ることをしないから。] (+113) 2023/03/10(Fri) 1:07:02 |
【墓】 厨房担当 那岐ああ、身体で感じるから。 [好きな理由を耳にしたなら。 体験を元にすれば、理解できる気がした。 時期は選びそうだけれど。 声を立てて笑う様子に>>+101、双眸を緩めて頷く。 目的だったうどんは、 オーソドックスにきつねうどんにした。 厚揚げに染み込む薄い色のつゆは、 この辺りでは珍しく西寄りのものだろうか。 つゆを染み込ませるように沈めてから、 箸でつまんで齧れば、甘い味が口内に広がる。 麺は細打ち、添えられた青ネギを絡ませて。 二枚だけ添えられたかまぼこは、桜色。 この近くに温泉宿があることは知らなかったから、 行ってみたいですね、なんて相槌を打って。 自分で払うつもりだった会計を、 すっと先に伝票を取り上げられたから>>+102 帰りのガソリン代はこちらが払うつもり。] (+115) 2023/03/10(Fri) 1:09:07 |
【墓】 厨房担当 那岐[宣告通り、ドライブインを抜けた後は、 少し道が悪くなったのか、揺れるようになった。 落ちないようにと、また回す腕に力が籠もる。 道が別れていく度に、 後ろから追いかけてくる車や、 前に見えていたトラックが見えなくなっていく。 溢れ返る程の緑を抜けて、 少し視界が開けた場所に出たと思えば 砂利道で出来た駐車場だった。>>+111 申し訳ない程度の、自販機と公共トイレ。 木々の先には水の気配がする。 凝り固まった身体を伸ばしたら。 飲み物のリクエスト。] じゃあ、コーヒーを。 ……これくらいは自分で。 [今度は先手を打たれないように。 先にICカードを使おうか。] (+116) 2023/03/10(Fri) 1:09:18 |
【墓】 厨房担当 那岐[駐車場から少し歩けば、一面に湖が広がって。 さわさわと風と水が音を立てていた。 街から余り出ることがないから、 自然に触れるのは久しぶりなような気がする。 お気に入り、その言葉に振り返って笑って。] ……いいですね、空気が新しく感じる。 [目を閉じて、音を聞いたなら。 深く、鼻から吸い込んで、口から吐き出した。 風に流された蝶が眼の前を泳いでいくのを、 何気なく、視線で追いかけて。] (+117) 2023/03/10(Fri) 1:09:38 |
厨房担当 那岐は、メモを貼った。 (c19) 2023/03/10(Fri) 1:16:22 |
【墓】 厨房担当 那岐[メッセージで聞いたような 自己紹介から始まったその話は、彼の過去。 改めて彼の口から語られる職業と事故の話。 知っていたことと、初めて耳にすること。 先程、通ったばかりの道で 彼の人生を変えてしまうほどの 出来事があったと聞いた時には、 目を瞠り、思わず指を指し示した身体を見つめて 顔を見合せた。] (+141) 2023/03/10(Fri) 13:09:01 |
【墓】 厨房担当 那岐[バイク事故に遭った人の話を聞いたことがある。 その人は、バイクの怖さを知って、 もう二度とハンドルを握ることは無くなったけれど。 彼と同じように九死に一生を得たのだと言っていた。 今でもバイクに乗る彼は、 恐れよりも愛しさの方が勝ったのか。 幸か不幸か、まだハンドルを握っているようだけれど。 身体で感じれる風の気持ちよさを、 教えてもらったばかりだから。 否定することも危険だと伝えることもしない。 それは、彼自身が誰よりも知っていることだろう。] (+142) 2023/03/10(Fri) 13:10:19 |
【墓】 厨房担当 那岐 食べたのを見た時、 フォークで身体を暴かれたみたいに、 心臓が、 熱 くなったから。[あの熱を伝えるには言葉で表現するには拙いけれど。 それすら伝えるのも、恥ずかしさで。 耳朶も、頬も熱くなるのを、隠し続けたまま。] (+146) 2023/03/10(Fri) 13:15:18 |
【墓】 厨房担当 那岐[たったそれだけ伝えるのに唇が乾くのを覚えて、 湿らせるように一度、唇を噤んで。息を吐き出す。 腕を下ろす頃には少し、熱は引いただろうか。] 事故のことは初めて聞きましたけど、 高野さんの仕事のことは、少しだけ。 ……知っているんです。 決まった曜日の、深夜。 仕事が終わった後に、 いつも、あなたのラジオを聴いていたから。 [今度こそ、目を見合せたなら。 ずっと伝えたかったことを、口にする。] (+147) 2023/03/10(Fri) 13:16:09 |
【墓】 厨房担当 那岐俺は女性としか付き合ったことがありません。 でも、ラジオから聞こえる 高野さんの柔らかな声に惹かれた。 好意を伝えてくれたことには、 嬉しくは思っても、嫌悪は感じません。 [温度を分ける手を裏返して、掌を合わせる。 彼に応えるように、少し力を込めるのは。 バイクに乗った時に、回した腕の力と同じくらい、強く。] (+148) 2023/03/10(Fri) 13:16:41 |
【墓】 厨房担当 那岐まだ、知らないことは多いけど、 これから、時間をかけて。 あなたに応えられるように、 好きになっていきたい。 [目を見合わせて、微笑みを浮かべたなら。 重ねた手の隙間に指を絡めて、 トン、と隣合う肩を寄り添うようにぶつけて。 肩口に頭を預けるようにして、視線を向ける。] (+149) 2023/03/10(Fri) 13:17:21 |
【墓】 厨房担当 那岐[彼の手元には宝物がまた一つ、増える。 俺もくださいね、とさらりと共有を申し出て。 落ちてきた夕陽が湖に溶けていく。 その頃には、風も少し出てきていただろうか。 帰ろうの、一言に。 少し名残惜しさを感じながらも、後に続く。 砂利を歩きながら、夢と語る内容に。 最高だと、笑う横顔に。>>+204 小さく、息を呑んだのは。 その横顔に少し見惚れたから。] ……一度だけじゃないんでしょう? [息を吐くように、そう相槌を返す。 叶えた夢は、これからは二人の現実にして欲しい。 一度じゃなく、何度でも。 紺色のうさぎのヘルメットに埃が被らないように。] (+231) 2023/03/10(Fri) 23:53:20 |
【墓】 厨房担当 那岐[バイクに二つ並ぶように備え付けられた、 黒のメタリック、紺のうさぎのヘルメット。 これからは、もっと活躍を目にすることだろう。 四季を巡って、来年の同じ時期にもまた。 ]道々で桜を探しながら、此処へ訪れられるように。 (+232) 2023/03/10(Fri) 23:53:50 |
【墓】 厨房担当 那岐[陽が落ちてくれば温度も下がる。 来た時よりも腰に回す腕に躊躇いはなくなっていた。 コンビニに立ち寄った時には、 頬が風に当たりすぎて少し冷えていただろうか。 照明の明るさで表情を確認しながら、 夕飯と誘いの声。 その後に、少しだけ独占欲が見えたらなら。 また、ついと笑みが零れてしまう。 どうやら彼と居ると表情筋が緩むらしい。] (+233) 2023/03/10(Fri) 23:54:06 |
【墓】 厨房担当 那岐いいですけど。 飯、どうします? キッチン借りれるなら、何か作りましょうか? コンビニで揃えられるものなら、 少し手を抜いたものになりますけど。 [昼食を食べて以降食事はしていないから。 そろそろ美味しいものが恋しくなる頃。 ああ、今日のうさぎたちは どう過ごしているだろうか。 紺のキャスケットは今日は出番がない。 その代わりに、出来たばかりの恋人に。 胃袋を掴んだという手料理を、ご馳走しようか。*] (+234) 2023/03/10(Fri) 23:55:56 |
(c28) 2023/03/11(Sat) 0:00:15 |
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