人狼物語 三日月国


153 『Override Syndrome』

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視点:人


【人】 内科医 カナ



  [心療内科は誤解と偏見が蔓延している。

   人の心を分かった気になり踏みにじる人が
   患者の気持ちを遠ざけて。

   心を閉ざした患者は心療内科から逃げ惑い、
   行く宛を無くした先に待つのは………

          鉄格子に囲まれた廃材置き場閉鎖病棟



(0) 2022/06/14(Tue) 2:20:29

【人】 内科医 カナ



   いまに、ここから出ても、自分はやっぱり狂人、
   いや、癈人《はいじん》という刻印を
   額に打たれる事でしょう。


   人間、失格。
   もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。



(1) 2022/06/14(Tue) 2:21:22

【人】 内科医 カナ




   いいえ。



         そんな未来を辿らせないために
          W心療内科Wはここに居るの。




(2) 2022/06/14(Tue) 2:22:57

【人】 内科医 カナ




     ───閑話:幸福の裏側───



(23) 2022/06/16(Thu) 0:24:31

【人】 内科医 カナ



  [当たり前のように得ていた幸福。

   望まずともレールから外れない
   安全で、楽で、不安定な人生設計。

   そこには自分の手で掴み取った幸福なんて
   何ひとつありはせず。
   誰かに依存し、施しを受けて得た幸福は
   そのW誰かWが消えれば簡単に崩れ去り
   その先に待ち受ける未来は、破滅しかない。

   結局全ておこぼれにすぎないんだって、
   いつも心の奥底で、怯えていた。]

  
(24) 2022/06/16(Thu) 0:26:06

【人】 内科医 カナ



  [大学時代に彼を襲った悲劇。
   その一部始終を見ていた私は今も忘れられない。

   あの出来事には、身が竦む思いだったのだから。]


(25) 2022/06/16(Thu) 0:26:52

【人】 内科医 カナ



  [何かの拍子に未来が変われば
   私がW佐々岡 嗣朗Wになっていたかもしれない。

   それはたらればの話であっても
   現実的に充分有り得る話。

   私は彼とも、Override Syndromeに苦しむ
   W可哀想Wな患者たちと大して変わらないのだ、と。


   私の平和は何かの拍子に簡単に壊れるものだと、
   奥底に眠る薄汚れた感情と恐怖は、
   燻り続けて消えることを知らなかった。]



(26) 2022/06/16(Thu) 0:28:07

【人】 内科医 カナ



  [いつからのことだろう。
   Override Syndromeに苦しむ人達を
   救おうと日々奮闘する傍らで、

   彼らを見ると酷く気分が落ち着いてしまう。


   W私はまだマシなんだ。W


         W私より不幸な人がいるんだ。W



   痩せこけた自尊心を満たすために
   私には彼らが……不幸な人達が、必要だった。]



(27) 2022/06/16(Thu) 0:29:37

【人】 内科医 カナ



           私には、彼が必要だった。**


(28) 2022/06/16(Thu) 0:31:23