人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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[とはいえ、『月』から何かを取り上げて、
「お前のものはボクのもの、ボクのものはボクのもの」という、
理不尽な理論を振りかざしたとまでは教典に書かれてないし、
そんなに悪いやつではなかったのでは……?

真相は『箱庭の子』らのみぞ知る。あと神なる存在もか]


 

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[色彩豊かではないが目を引く。
『月』の青年、エーリクに抱いた第一印象は確かそのようなものだった。

同時に……どこか気に食わないという印象が付きまとう。
彼は身ぎれいだし、失礼でもない――にもかかわらず。
彼の魂の奥底に『月』がいることがそうさせているのだと悟ってからは、
わけのわからない感情を聞かないふりすることに神経を研ぎ澄ました。

食堂、売店の奥、どこかの廊下。
あるいはちょっとした遠出から帰ってきた後、ただいまと言いながら見回す玄関ホール。
そのどこに彼の姿があっても、彼がどんな表情をしていようとも、
曖昧な笑みで胸の内を誤魔化せるように。>>1:97]
 
(232) 2022/12/17(Sat) 2:18:22

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[その笑みの裏で、色んなことを考えた。
『月』は『審判』に殺されたそうだが、『審判』のことを恨んでいないのだろうか、と。
あの表情の下に抗いがたい強烈な思いを隠しているのか、どうか。
訊ねる気はとても起きなかった。

洋館の外でも彼の姿を見かけることがあった。>>0:220
町の中で、別人の人生を演じていると、
何とはなしに察したのは、
己も曲がりなりにも演じることに片足を突っ込んでいたからか。
歌劇ミュージカルならやったことがある。

  きっと互いに別人の振りして仲良くすることはできない。
  魂が嫌な響き合い方をするうちは。
寂しいな
 ]
 
(233) 2022/12/17(Sat) 2:21:39

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[いつかどこかでの話。>>1:108
鼻歌を口ずさみながら歩いていたら『月』と出くわした。
まわりには誰もいなかったから、
その叫び声がチェレスタに向けられているものだとははっきりと分かった。

鼻歌は止んで呆然と立ち尽くす。
どうしてこうなったのかを理解していないかの様な表情が目に焼き付いた。
しばらく心の中で黒いもやがぐるぐると渦を巻いていて、
彼がごめんと言ったのもかろうじて聞こえたといった有様]

  ……君、……きみは、
  『審判』のことを恨んでるんじゃないの?

[思わず上ずった声でそう叫んでしまってから、
すぐに我に返った。
この青年は『月』ではない。チェレスタと同じ、遠い過去の断片的感情に、
訳も分からず振り回されているだけの人間だ]
 
(234) 2022/12/17(Sat) 2:24:41


『 ごめんなさい……ごめんなさい……。
  もしも“次”があるのなら、恨んでくれて構わないから 』


 

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



[………訳も分からず拒絶されるよりは、
いっそすっぱり嫌われてしまった方がまだ楽だ。
衝動的にそう思ったのは明確な拒絶を受けておかしくなってしまったからか。
分からない。分からないが、
とにかく一歩近づいて、おおよそ考え得る限りのいやらしい笑い方で彼を見た。
拒絶する相手を余計面白がるかのような。

彼が余計離れるならば追うことはしなかった。
もしも見つめ合いが数秒以上続くようなら、先に逃げ出したのはきっとチェレスタの方*]

 
(235) 2022/12/17(Sat) 2:31:08
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。
(a55) 2022/12/17(Sat) 2:51:24

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ アリアの訪問を受ける前。 >>126

 他ならぬアリアの薬を飲み、うつらと揺蕩う。
 鎮痛剤と、眠れない時の為の薬を少し。
 眠りたいわけじゃない、ただ何も考えたくない。


 いつまでも考えが巡るだけだ。
 ただ彼が大切で、幸せでいて欲しくて、失いたくなくて、
 独りにしたくなくて、離れないで欲しくて、彼が好きで。


 ……彼はどちらを選ぶのだろう。
 …………世界が滅びることを、選ぶのだろうか。
  
 中央の華やかさが生み出す闇の中で独り、
   世界の暗いものを知り過ぎてしまった彼が、
   世界を呪いたくなる気持ちは、多分、理解していて。


 でも、わたしに世界そとを見せてくれたのはあなただった ]
 
(236) 2022/12/17(Sat) 3:12:45

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 鳥籠の外なんてどうでもいいと
 嘯いていた私を連れ出してくれた。

 結局洋館の中でも篭りがちな私だったけど、
 ここでの生活は面白くて、楽しくて、
 そして彼がいたから好きになれた。

 ……だから同じ気持ちを返せればなんて夢物語。 
 名前を呼ぶ権利もない私には何も出来ない。


 ずっと彼のことを考えている。
 呼べない名を想う度に息が詰まる。
 

  世界も箱庭も私自身もどうなろうと構わない。
  彼がいないなら、なんだっていい。


 ────何も考えたくなくて、目を閉じた。 *]
 
(237) 2022/12/17(Sat) 3:12:46

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ぱたぱたと足音を響かせて、廊下を駆け抜ける。
 ざわめく使用人たちの間を抜けて、
 ホールへと向かっていれば、
 正面からシトラの姿が見えただろうか。>>205

 こんな状況であっても、驚くことはあるらしい。
 それ程に駆けるシトラは珍しいものに見えた。]


  シトラッ!
  どこへ行くの!?


[急いでいる彼女を引き止めるのも申し訳ないけれど、
 こちらも火急を要する事情であったから。

 その場で駆け足をしながら、
 アリアの元へ行くことを聞いたなら、
 広間で見たことを手短に彼女にも伝えた。]
(238) 2022/12/17(Sat) 3:18:32

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 現在/玄関ホール ――


[あの時のことを忘れたわけでは決してないが、
今は比較的凪いだ気持ちで曖昧な笑みを浮かべているチェレスタである。
その顔の向く先にはエーリクとシトラがいる。>>203

握り合っていた手が離れて、
シトラがどこかに駆けだす>>205までを、ふんわり見届けていた。
お茶会でわいわいしたこと。
チョコレート菓子>>1:151に舌鼓を打った後、誰が作ったのか訊ねたこと。
作成主が分かったのなら、いずれ作り方を教えて欲しいと頼んだこと。

僅か1週間ばかり前の思い出。
きらきらした、未来の約束は、もしかしたら果たされなくなるかもしれない。
それでもいいかな、って、ちょっと前のチェレスタだったら思っていたかもしれないけれど]
 
(239) 2022/12/17(Sat) 3:19:14

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[シトラとアリアは二人でセットのような印象がある。
 それは、現世での彼女たちから来るものか、
 それとも『箱庭』の役目のせいなのか、分からないけれど。

 少なくとも、二人が一緒に居るところで、
 険悪にしているところを見たことはない。

 彼女たちのことを『箱庭』からの仲だというのなら、
 私とチェレスタもまた、同じなのだろう。

 でも、今在る私たちだって。
 初めて出逢って、触れて、語らって。
 今の関係が出来上がっていったのだ。

 少なくともシトラが、アリアを好んでいるのは。
 
役目
に縛られただけじゃないと信じたい。]
(240) 2022/12/17(Sat) 3:19:18

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 
 
  また後でね!
  

[と、一週間前と同じことを言って、
 彼女の背中を勇気づけるように押して、別れた。

 彼女とも話さなければ、世界のことを。
 でも、今はそれよりも彼女が願う場所を優先して。

 私はまたホールへと駆け出した。]
(241) 2022/12/17(Sat) 3:19:52
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。
(a56) 2022/12/17(Sat) 3:20:16

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ホールには疎らに人が残っていただろうか。

 その場に残っている人が居たならば、
 中継機で見てきたことを身振り手振りで伝えた。
 中には故郷が被害に遭っている人も居ただろう。

 チェレスタの姿も其処にあったなら>>220
 彼女にも仔細に事情を話して、戸惑っただろう。]


  チェレスタ……、

  お世話になってる一座の人たち、
  大丈夫かな……!?

  連絡は取れる?今何処にいる?
  心配だなぁ……、チェレスタも気になるよね?

  ううう……、どうしよう……。


[ここで話していてもどうにもならないことだから、
 その場で無意味にじたばたしてしまう。]
(242) 2022/12/17(Sat) 3:20:20

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 
 
  とにかく、知らない人が居たら伝えてあげて!
  私も他の人にも教えてくるっ!


[チェレスタにはお願いも込めて、
 そう、手伝いを申し出ながら。
 
 落ち着いていられないとばかりに、
 まだ辺りに人は居ないかと、見回した時。

 ホールの片隅に倒れている
 プロセラの姿を見つけたのだ。>>1:412



  ……プロセラッ!?




[慌ててまた駆け出して彼の元に走り出す。
 余談だが、これくらい走っても息切れはしないのは、
 肉体労働アイドル業あってこそだと思う。]
(243) 2022/12/17(Sat) 3:21:07

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[倒れている隣にしゃがみ込んで身体を揺する。
 意識を失っているのか、眠っているのか。
 空腹なのか、具合が悪いのか。

 唐突に意識を飛ばすプロセラの姿を見るのは、
 正直これが初めてというわけではないけれど。

 とにかく原因が分からないことには、
 手助けの方法が分からない。

 ひとまず、彼の胸元に耳を当てて、
 心臓がまだ動いていることを確かめて。

 今度は顔に耳を寄せて寝息を確かめる。]


 ……なんだ、寝てる……だけ?


[ほっと脱力しながらも。
 こんなベッドもないところで寝かせる訳にもいかず。]
(244) 2022/12/17(Sat) 3:21:43

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 
 

  誰か〜……、助けて〜……



[と、近くにいる人に助けを求めたかもしれない。**]
(245) 2022/12/17(Sat) 3:22:33
XIX『太陽』 ヒナギクは、メモを貼った。
(a57) 2022/12/17(Sat) 3:28:15

Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。
(a58) 2022/12/17(Sat) 3:30:42

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  いや……それにしても……、
  どうやって切り出せばいい?


[エーリクはどうするのか。
動きを追うようにちらっちらと視線を向けるのだけど、
肝心な言葉は思いついてはくれない]

  というか、……なんだか職員の人や、
  メイドさんが慌ただしくしてる?

[ようやく異変の片鱗を掴み取ったチェレスタである。
何が起こっているのかを彼らに訊ねるより先に、
駆け戻ってきたヒナギクから穏やかならぬ話を聞かされることになるのは、これよりちょっと先の話になるか**]
 
(246) 2022/12/17(Sat) 3:36:25
]]『審判』 チェレスタは、メモを貼った。
(a59) 2022/12/17(Sat) 3:40:45

【人】 ][『月』 エーリク

[ 能動的に動いていたわけではなく、
 ただそこに在り、見ていただけの月

 在ることに、意味があったといえば
 そうなのだろう。

 では――何を思い、何を成し、最後になんと
 言ったのか。

 それを知るものは、居るのだろうか。 ]
(247) 2022/12/17(Sat) 4:50:22

【人】 ][『月』 エーリク

―― 玄関ホール・シトラと ――

[ 自分の言葉を辿るように、シトラがそれ>>110を繰り返す。
 一つ一つに、頷いた。比較的優しい声色を伴って。

 話される言葉の響きには、疑問や否定よりも
 肯定や同調の色が強かったとしたら、

 殊更に優しく。 ]

 そう……。
 僕が何かを考えると、
 僕ではない誰かの声が、強くそれを
 否定する

 違うでしょう?本当はどう思っている?と。

 そのうち、本当がどれなのか
 僕自身どう思っているのか

 わからなくなってきて。

[ どうやらシトラも似た感覚に囚われて
 いるらしい>>111 互い手を取り合って、
 不安と不安が寄り添ったところで生まれるものは
 ないのかもしれないが、それでも

 ひとりじゃないことが、心地よく
 この手を離すのが、どこかへ行ってしまうのが
 心細く、惜しく思えた。 ]
(248) 2022/12/17(Sat) 4:50:40

【人】 ][『月』 エーリク

[ 彼女にも取りたい手や、
 話を聞きたい口や、話を聞いて欲しい耳が
 他にもあるだろうに。

 流した涙>>112を拭うことも出来ないこの手より
 寄り添い涙を拭いてくれる手のほうが
 余程欲しているだろうに

 ああ、ごめんね もう少しだけ。 ]
(249) 2022/12/17(Sat) 4:50:59

【人】 ][『月』 エーリク

[ 涙に濡れた二人、ぼんやりと視界を歪ませて
 いると唐突に、昨日の話を彼女がし始めた>>113

 昨晩、アリスの誕生日会の話。
 全員で歌いたいとヒナギクが言い>>0:377
 面倒見の良いアリアの口添え>>1:405もあり
 以前は二人抜け出した事もあったが>>129

 自らの意思を持って、参加を決めた。

 稽古は碌に参加しなかったかもしれない。
 合唱団の一番後方、なんなら背の高い誰かの
 後ろに隠れ、いるかいないか分からない位置を
 陣取って。

 それでも主役が喜んでくれるようなら
 嬉しいと思ったし、ささやかながら贈り物も
 した。――その時、アリスはどんな表情をしていたかな。
 他の皆が贈る時と同様、喜んでくれていたなら
 良かったのだが。

 シトラは嬉しかったと言う。
 自分とも一緒に歌えて、嬉しかったと言った。  ]
(250) 2022/12/17(Sat) 4:51:28

【人】 ][『月』 エーリク

[ 耳障りの良い言葉を言うべきだろうか。
 だとしたらどう返すのが正解だっただろう。
 他人事のようによかったね、と言うべきだったのかもしれない。
 そう気づいたのは言葉を放った後のこと ]

 うん、アリスうれしそうで
 楽しい?

 ……うん、多分そうだったと思う。

[ 掬い取られた手がほんの少し
 僕を喋り上手にしたのかもしれない。 ]

 昔、……祝われたときのことを少し思い出して
 皆楽しそうで、

 ああ、そういえばこういうのを楽しいって
 言うんだなって、
(251) 2022/12/17(Sat) 4:51:50

【人】 ][『月』 エーリク

[ 思い出したような気持ちになった。
 シトラは続けて、皆仲良くは難しいと分かっている
 とそう口にした>>114

 あげればキリがないが、たとえば
 わかりやすいところでは。
 僕とチェレスタ。君とクロ。
 悪魔とユグ。
 その他にも微妙、や複雑、な関係は多々あることだろう。

 悲しみの少ない方にと君が言う>>115
 大きな、大きなため息を付いた。 ]
(252) 2022/12/17(Sat) 4:52:14

【人】 ][『月』 エーリク

[ 君は、眩しい。

 同じ迷っている、でも。
 悲しみの少ないように、
 誰かが悲しむことのないように、

 選択をしようとする姿に、目が眩むほど。

 比べて僕は――自分のことばっかりだ。
 そんなことを願ってはいけない、も、
 苦しみから解き放たれるなら、破滅でもなんでも
 どうでもいい、も

 自分のためだ。

 そして、君がそう願うなら、
 それもいいかもしれないと揺れることもまた

 自分のため。

 きっと「月」もそうだったのではないだろうか。 ]
(253) 2022/12/17(Sat) 4:52:35

【人】 ][『月』 エーリク

[ それから少し、どうしようと不安になったり
 不安になっては昨日の話をしたり、
 
 もしかしたら出会った時の話もしたかもしれない ]

 愛想のないやつだと思ったでしょう
 そうなの、愛想のないやつなの

 でもここにいる皆のこと、君のこと
 ありがたいと思っているし、きらいじゃないよ

[ という具合に。やがて彼女から感謝の言葉を
 告げられて ]

 あ、………うん こちらこそ

[ たまたま近くに居たからと袖を引いてしまったことで
 時間を浪費させたことに気づいたが、
 謝罪するより早く、彼女は決心を口に出し>>204
 駆け出していただろうか。 ]

 ――シトラ、  

[ その背中にすらまた僕は、ありがとうすら
 言えなかったのだろう。* ]
(254) 2022/12/17(Sat) 4:53:00

【人】 ][『月』 エーリク

―― 回想・満ちていく ――

 ………僕がいたら、雰囲気が悪くならない?

[ 洋館で過ごして初めての行事のときに
 僕はそう彼に問いかけた。

 続けて ]

 僕陰気だし、盛り上げることもできないし
 存在が華やかでもないし

[ そうぶちぶちと言った事もまた、彼への
 甘えの一つだった。
 試しているわけではなく、本当にそう思っていた
 だけの話だったのだが。

 「僕が楽しめなくても、皆が楽しめれば
  いいんじゃないの」

 いつだか、微妙な反応を返した際の、
 彼からの答え>>129にそう返したところ

 その次の行事の際に、二人で遊びに行こうと
 手を引かれたことには心底驚いた。 ]
(255) 2022/12/17(Sat) 5:17:37

【人】 ][『月』 エーリク

[ だってあなたは僕とは違って、
 洋館内ではとても頼られて、信頼されている人で
 そのあなたが行事を欠席することも、
 外へ抜け出すという範囲外のような行動を促すことも
 とてもするとは思えなかったもの。

 ――昔生意気で手のかかる子だったことを
 聞いたことも驚いたが。抜け出す手順や
 手際を見たなら漸く納得に至っただろう。 ]

 ふふ、……今からすると
 想像もできないな

 ね、あれは何をしているの?
 細工?なんの?

 ね、あれほしいな 買ってもらえるかな?
 飾るんだ、だって僕の部屋、殺風景なんだもの

[ 露店街ではあれやこれやと興味を示し
 小さな硝子のオルゴールなど、ねだったりもした。
  
 目論見通りそれを手に入れたとしても、
 それよりずっと、あなたと二人、洋館を抜け出し
 "わるいこと"をしたという高揚感のほうが
 ずっと僕を満たしてくれた。

 自分の知らない貴方を知ることが嬉しかった。
 その時ばかりは、年相応に声を上げて
 よく笑った。 ]
(256) 2022/12/17(Sat) 5:18:25

【人】 ][『月』 エーリク

[ 貴方の古い傷のことも、
 貴方が僕を守らねばと心に決めたことも、

 きっと僕は知らないし、知らないままで
 ただ貴方が存在していることに、甘えていた。

 執着とは少し、違う。
 思慕というような、形はしていない。

 いうなれば依存やそれに近い形だった。

 それがいずれ貴方を苦しめることになるかもしれないだとか
 一人で生きていけなくなるだとか、
 
 考えられるような年齢ではなかった。
 それをいけないことだと咎めてくれるひとが
 いないまま、年と体だけは、大人相応に
 なってしまった。

 それ故に、弟妹に邪魔されず両親の愛を受け取る
 時間を兄姉が享受するように、

 ときどき、彼が連れ出してくれることを無邪気に喜んだ。 ]
(257) 2022/12/17(Sat) 5:19:02

【人】 ][『月』 エーリク

[ 子供じゃないのだから
 そう咎められることなく、寄り添ってくれる存在がいる

 それだけで、洋館ここに来た意味は
 あると思う。

 こっちへおいで。>>131

 うん。

 短い会話のあと、彼がちゃんとここにいる
 それを確かめてから眠りにつくと、

 いつもよりは、長く安らかに眠ることが出来た。

 悪夢をみたわけでもない、ただ漠然と
 彼が居なくなってしまうという恐怖に囚われて
 息苦しくなることがよくあったから。

 ――今でもたまにあるのだが。
 悲しいかな、僕は少しだけおとなになってしまった。

 眠れない夜の過ごし方を、覚えてしまったものだから。* ]
(258) 2022/12/17(Sat) 5:19:14

【人】 ][『月』 エーリク

[ 満ちる、欠ける。
 溶ける、削がれる。

 形を変え、色を変え、まるく。
 削り取られ、色を失い、新月になる。

 月は移ろう
 月はいつでも、同じあり方をしていない。

 不安定とも、変えられる強さとも。 ]

 
……全員揃う……


[ そして今この『月』は根本を覆すような
 物思いに囚われた。

 選ばなければいけない、それは理解している。
 
 ――だがもし、不慮の事故等で、
 選択する前に、
 月が欠けたら、22人が21人になったら。

 それでも世界は崩壊を続けるのだろうか――。 ]
(259) 2022/12/17(Sat) 5:47:59