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【人】 英 羽凪─ ホテル・ラウンジ ─ ……結婚式、か。 [ロビーの一角にある、待合を兼ねたラウンジ。 午前中はここで珈琲を飲んで過ごすのが、ここ数日の日課になりつつある。 日当たりがよく見晴らしがいい窓の向こう、走り抜けるオープンカーから靡いて見えた白が眩しい。 それは数年前にあった姉の結婚式に重なり。 こみ上げる複雑な感情から目を逸らすように、珈琲を一口。] (40) 2020/07/23(Thu) 14:32:45 |
【人】 英 羽凪[滞在して数日。 できないことを探す方が難しい程、多種多様な施設が揃っていることは知ってるものの。 それら利用するでもなく、ただ時間通り寝て起きて食事をして過ごす俺の滞在目的は、療養。 別に、動いちゃいけないとか制限されてるわけじゃない。 禁止されてるのは、ただ一点。 とにかく仕事のことは考えるな。それだけだ。 ノーパソもスマホも取り上げられて。最初のうちこそ、あの案件はどうなったかと不安で寝つけなかったりしたものだが。 数日経った今ようやく、考えてもどうにもできないのだと開き直れるようになった。 が。依然として、何かする気にもなれないまま。] もう一杯、お願いします。 [ホテルマンへおかわりを。] (41) 2020/07/23(Thu) 14:34:05 |
【人】 英 羽凪[おかわりを待つ間。 視線は窓の外から、ロビーへと。 花束を抱えた女性が案内されていく姿だとか。>>20>>26 カップルに見えなくもない若い男女だとか。>>19>>29 微妙に目立つトランクに白衣の組み合わせだとか。>>25 満員電車とはまったく違う、ホテルの風景。 それらを無表情のまま、ぼんやりと眺めていたなら。 ふと、ロビーの隅に立ってる若い男が目に入り。>>24 遠目に見えたその顔が一瞬、今は遠くなった面影と重なってぴくりと眉が動く。] まさかな。 [学生時代の後輩に見えたとか。 鍵が壊れていた屋上。たまにそこで過ごしていた懐かしい記憶に、ほんの少し目を細め。 他人の空似だろと小さく首を振れば、届いた珈琲へ視線を戻した。**] (42) 2020/07/23(Thu) 14:40:32 |
英 羽凪は、メモを貼った。 (a15) 2020/07/23(Thu) 14:45:09 |
【人】 英 羽凪[ラウンジでカップを傾けながら。 再びロビーに視線を移せばかつての後輩に似た姿はなく。 フロント前に、カップルらしき男女が立っていたか。>>51 生憎遠目では会話の詳細など聞こえないし、依然として誤認を訂正してくれる者もいない。ただ遠目に女性がかなり若く見えることと。同室じゃないらしいことだけ、頭の隅へ。 心配するな、通報はしない。 そういえば今日はあの男の姿を見てないな。 数日間滞在していれば、館内で幾度か見かける姿というのは自然と覚えるものだし。>>60 それがサングラスをかけた、あまりガラのよくなさそうな男なら尚更記憶に残りやすい。 偶然ロビーでかち合った時だったか。 「どうも。ご旅行っすか?」となんとなしに声を掛けたのは昨日の出来事。 男の方はこちらを認識してるかも怪しいというのに。 よく声を掛けたものだと思う。] (77) 2020/07/23(Thu) 21:03:57 |
【人】 英 羽凪[そんな物思いに耽っていたら。 ふと、視界をの端を過ぎったドレスに顔を上げれば、女性と目が合った。>>70] どうも。 [無表情のまま、ぺこりと返した会釈。 確かさっき花束を抱えてた人だ。 服装に合わせて整えられた化粧や髪が似合う、大人の女性。年頃は、姉と同じくらいだろうか。 対する俺は、Tシャツにジーンズという軽装だけども。 多種多様な人が行き交うラウンジにドレスコードなんてないので、気にせず。] 俺の分も食べます? まだ手をつけてないんで、よければ。 [聞こえてきた感想に、ぽつりと。 最初についてきた分と、おかわり分。丸々残っていたクッキーを指して、問いかけてみた。*] (82) 2020/07/23(Thu) 21:10:00 |
英 羽凪は、メモを貼った。 (a26) 2020/07/23(Thu) 21:14:07 |
【人】 英 羽凪[見比べる視線に、答えを待てば。>>87 妥協ラインを探るような提案に、少し眉が下がる。] わかりました。 じゃあ、ひとつだけ。 [あまり気は進まないという表情を隠しもせず。 クッキーの片方をつまんで口に放り込んだなら、残りが載った小皿を彼女の前へ。 サクッとした軽い歯ごたえ。その後にくる甘さを、いつも通り珈琲で流し込んでしまおうとして。 ふと、カップを傾ける手を止めた。] ……あれ。おいしいっすね。 そういえば誰かと食べるのって、久しぶりかも。 [バターってこんな味だったっけ。 不思議そうに首を傾げながら、珈琲を飲むのをやめて。 サクサクもぐもぐ。*] (92) 2020/07/23(Thu) 21:48:57 |
【人】 英 羽凪……ふ。 なんでそんな自慢げなんすか。 作ったの、お姉さんじゃないでしょ。 [思わず吹き出した。 大人びたネイルとか化粧してるくせに、笑い方は全然大人びてなくて。 くつくつと震える喉を、珈琲で誤魔化しながら。心なしか苦味もさっきと違って感じるから、不思議だ。] 忘れてたなぁ、誰かと分かち合うとか。 そんな時間も余裕もなかったし。 [隣から聞こえる、美味しい、の言葉。 今度は自然と口端を緩め。] そういうお姉さんは一人っぽいけど。 ここには、じっくり料理を食べにきたんすか? [ドレス姿を見れば、何か催し物で訪れたのだろうことを察しつつも。 一人なのを茶化してみようか。*] (103) 2020/07/23(Thu) 22:46:23 |
【人】 英 羽凪俺は、英羽凪。ハナ、でいいよ。 俺も療養でしばらくこのホテルに居る予定だから、 こちらこそよろしくっす。 時間が合えば、またお茶か食事しましょ。 真由美さんと一緒なら、おいしいご飯が食べられそう。 [微笑みにつられる形で、頬を緩め。 軟派な台詞を付け加えたなら、それじゃあまた、と席を立とうか。*] (114) 2020/07/24(Fri) 0:06:27 |
【人】 英 羽凪[その後輩と顔を合わせるのは決まって、曇りの日。 実際、小雨に降られることもあって。そういう日は必然的に、唯一屋根がある入口の扉前で並んで過ごすわけで。 ちゃんと話したのは、たぶんその時。] ……なー。 雨って透明なのにさー なんで雲は黒いんだろうな。 [確かそんなどうでもいい内容だった気がする。 そこから、他愛ない会話はなんとなく続いて。思い思いに過ごす場所はなんとなく隣になって。 たまに勉強を教えてやったり、先輩らしいことをする傍ら。 どうでもいい話で笑ったのと同じくらい、教室では口にしない話をした。姉のこととか、早く就職して頼られるようになりたいとか。 少しずつ縮まっていく距離は、野良猫に懐かれるような微かな優越感に似た嬉しさがあって。遠慮ないやりとりは、口の悪さすら可愛くて。 いつしか曇り空が楽しみになっていたのに。] (121) 2020/07/24(Fri) 0:21:26 |
【人】 英 羽凪[いつからだろう。 後輩との時間がぎくしゃくしはじめたのは。 何か言葉を飲みこんでるような。遠慮してるような。隣にいるのに距離を置いてるような後輩の気配に気づきながら。 その理由を問うこともできないまま、俺は卒業した。 懐かしいけど。ほんの少し苦い記憶。**] (122) 2020/07/24(Fri) 0:21:35 |
英 羽凪は、メモを貼った。 (a34) 2020/07/24(Fri) 0:29:53 |
【人】 英 羽凪─ 前日のロビーにて ─ [あ、振り返った。>>155 ある意味似合っているグラサンは、やっぱりガラ悪そうだけど。 近くで見ると背丈はあまり変わらないし、声に威圧感もなかったものだから。拍子抜けな気分で。] いや、初対面っすね。 ここ数日よく見かけるなーって あそこから見てて思ってたんで、聞いてみただけっす。 お兄さん、目立つって言われません? [ラウンジを指して。 用のあるフロントが空くまで、このまま近くで待たせてもらうおうか。] なんて。ぶしつけだったっすよね、すんません。 俺はハナっていいます。 まだしばらくここに泊まってる予定なんで、 なんかあったらよろしくっす。 [身軽な格好でロビーにいるのだ、男の方もまだしばらく滞在してるのだろうと。今更のように、挨拶を添えて。 フロントのひとつが空いたなら、「部屋の電話、調子悪いみたいで」と用件と502の部屋番号を伝えよう。*] (187) 2020/07/24(Fri) 12:52:21 |
【人】 英 羽凪[少し前の俺なら声を掛ける余裕なんてなかったし。 絡むのも絡まれるのも御免だと、素通りしてたんだろうけど。 声を掛けたのは、単純に余裕ができたことと。 ここが知らない場所で。ここに俺を知る人も、俺が知る人もいないから。 ちょっとくらい危ない橋を、渡ってみていいかなって。 実際、まったく危なくなかったわけだけど。>>195] 割と。特にそのグラサン、ガラ悪そう。 [さっくりと。 夏だしグラサンも珍しくないけど、それはそれ。これはこれ。] でも声掛けてみたら、それほどガラ悪くなかったすね。 だから今ちょっと、拍子抜けみたいなとこはあります。 [率直すぎる感想もおまけでつけて。 チェックインを済ませたらしい羽井さんに、無表情のままひらひらと手を振った。*] (207) 2020/07/24(Fri) 13:58:46 |
【人】 英 羽凪[昼食を済ませたあと。 さて、午後は何をして過ごそうかと、廊下から窓の外を見降ろせば。 目下に広がっていたのは、テーマパークさながらの屋外プール。 そういえば夏だったな、なんて。 今更のように呟いた。] ……外に出てみようかな。 [ぶらりとエレベーターに乗り込んだなら、上へ上へ。**] (212) 2020/07/24(Fri) 14:00:42 |
英 羽凪は、メモを貼った。 (a57) 2020/07/24(Fri) 14:04:08 |
【人】 英 羽凪─ 屋上庭園 ─ [静かに上っていくエレベーターが、一番上で止まり。 一歩踏み出したなら、降り注ぐ陽に片手を額に翳した。] …………まぶし。 [ドームで覆われた庭園にも、空調はあるものの。 体感温度が高いのは、ここ数日がっつり空調が効いた場所で過ごしていた反動もあるんだろう。 数秒して、慣れてきた目をしぱしぱと瞬かせ。 手を退けたなら、ゆっくりと歩き出す。] 学校の屋上とは、大違いだな。 [整えられた芝生。綺麗に咲く花壇。 少し歩けば休めるように、ある程度感覚をあけて四阿もいくつか用意されたそこは憩いの場所、というに相応しく。 とはいえ、暑いからか人の姿はまばらだ。 あちら側に見えるプールの方が人気がありそうか。] (299) 2020/07/24(Fri) 20:19:34 |
英 羽凪は、メモを貼った。 (a69) 2020/07/24(Fri) 20:40:10 |
【人】 英 羽凪[この人、私服も持たずに来たのか。>>308 と言う俺も、必要最低限のものだけ持たされてホテルに押し込まれたクチなんで。足りない衣類はここで揃えたのだけども。] そりゃ私服のがいいんじゃないっすか、 ここに休みにきたんなら。 [独り言にしては大きい声に、受け答えをすれば。 ようやく彼女がこちらを向いた。 ヒール履いてるからかな、結構背が高いなこの人。] いえ、別に。 呻ってるのが聞こえてきたんで、気になっただけっす。 白衣ばかり着てるお仕事って、お姉さんお医者さん? 自分のことよくわかんないってのは…… まあわからなくもないけど。 女性の服のこと、男の俺に聞きますか。 (323) 2020/07/24(Fri) 21:32:55 |
【人】 英 羽凪これとかどうっすか? [手に取ったのは、菫色のワンピースと、空色のワンピース。 少しずつ形は違うけどどちらもノースリーブで、裾にドレープが入ってるシンプルめなやつだ。] この中結構空調効いてるし、 なんか羽織れるもんもあるといいすよね。 カーディガンとか、ストールとか。 [ワンピースに合わせやすそうな、白や淡いグレーの辺りを持ってきて並べてみて。 どうでしょう、と彼女の反応を窺ってみようか。*] (325) 2020/07/24(Fri) 21:34:42 |
【人】 英 羽凪悪いとかじゃなくて、参考になるのかなって意味で。 彼氏とかに好み聞くなら、別っすよ。 まあ俺は、姉ちゃんいるんで多少耐性ありますけど 結局は服って好みでしょ。 選んだところで、着なきゃ意味ないし。 [お洒落に疎そうな彼女の言動から、一応リゾートにしては控えめな部類を選んだつもりだったけど。 それでも、お気に召したという顔じゃないのは、わかる。>>339 ワンピースを合わせてみる彼女を眺めながら。] ……気に入らなかったら、 そう言ってくれていいんすよ。 俺が、勝手に似合いそうだなって選んだだけっすから。 [かなり迷ってるらしいのに。 律儀に聞いてくる様子に、思わず眉を下げて苦笑してしまう。] (359) 2020/07/24(Fri) 23:00:20 |
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