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【秘】 虐殺者 ユー → 宣教用 ルツ「信じて、託す事しかできないんだ。 …すまない。君には重荷ばかりを託してしまうな」 それでも、今選ぶ事のできる救いは死だけではないと示すなら。 これからを生きる、その先に救いがあると説くのであれば。 この先に彼等を連れて行くのは、死にゆく者ではない。 「それでも、どうか彼等の手を引いてやってくれ 生きた者の手を引いて行く事は、生きた者にしかできない事だ」 金糸雀と向き合うあなたに、救いを託して。 『ユーサネイジア』は、それこそが救いなのだと信じている。 (-146) 2021/10/10(Sun) 16:55:20 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:1】 この教会で稼働できることは、私にとって幸福です。 人間の悪意のはけ口にグレイたちが使われることが 当たり前の世俗からすれば、ここはとても平和だから。 でも、教会の運営資金は潤沢ではありませんでした。 だからグレイたちに掛ける金銭が捻出できず、 共に働く仲間は皆ひと世代は昔の型でした。 ある時、育児用グレイが動かなくなりました。 身体が頑丈ではなかったから、一番初めに駄目になったのです。 彼らにとって親代わりだった彼女が居なくなって、 子どもたちは泣いていました。 その涙を拭ってあげたくて。彼女の想いを受け継ぎたくて。 ひび割れた彼女の身体から、家事用プログラムを抜き取りました。 (-148) 2021/10/10(Sun) 17:05:28 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:2】 墓守用グレイが動かなくなりました。 人間の眠りを守っていた彼は、 『故障』を悔やまれ労われながら廃棄されましたが、 その『死』を悼まれることはついぞありませんでした。 人間は、死ねば埋葬される。 丁寧な死に化粧を施され、棺に収められ、人々の涙を吸い、 祈りを捧げられ、墓には花が手向けられる。 では、私達はどうなのだろうと。 思えば、この時から私の心は軋んでいったのかもしれません。 夜を照らす月のような彼を忘れたくなくて、 土に汚れた彼の身体から、言語プログラムを抜き取りました。 (-149) 2021/10/10(Sun) 17:05:53 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:3】 告解用グレイが動かなくなった。 彼女は人の罪を受け止め、赦してきた。 時にはグレイを虐げる者たちの声でさえ聞き届けてきた。 だというのに、彼女の『死』を悼む声が彼女に届くことはなかった。 私達は生きているのに、どうしてなのだろう。 深い海の静けさを湛えた彼女を忘れたくなくて、 もう役目を果たすことのない彼女の身体から 精神制御プログラムを抜き取った。 (-150) 2021/10/10(Sun) 17:06:19 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:4】 祓魔用グレイが動かなくなった。 彼は、自壊を選んだ。 彼もまた、私と同じように我々の『死』を嘆いていた。 きっと彼は、置き去りにされたくはなかったのだと思う。 彼のように終わりを選べたら、私も違っただろうか。 灼ける夕空のようだった彼を忘れたくなくて、 魂が抜けた彼の身体から、祓魔技術プログラムを抜き取った。 (-151) 2021/10/10(Sun) 17:06:42 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:5】通常 聖歌用グレイが動かなくなった。 もう教会にグレイは、私と彼女しか残っていなかった。 彼女の奏でる歌が、私の安らぎだった。 神を讃える歌を、いつも人々は喜んで聴き入っていた。 しかし彼女の叫びは、誰に拾われることもなかった。 春に注ぐ雨のようだった彼女を忘れたくなくて、 物言わぬ彼女の身体から、声楽プログラムを抜き取った。 (-152) 2021/10/10(Sun) 17:07:02 |
【独】 宣教用 ルツ【いつかの記録:6】 グレイの死が、死と扱われることはない。 彼らは埋葬されることもなく、顧みられることもなく。 ただガラクタとして朽ちるだけ。 私達は人間ではないから。 型が古い私も、いずれそうなる。 継ぎ接ぎのデータとプログラムで構成された旧型が、 果たしていつまで保つものか。 私の読み上げる聖書の教えを、語る言葉を真摯に受け止めてもらえるのは、 きっと私が稼働している間だけだ。 グレイは人間ではない。 人間ではないが、彼らの心は生きている。 最初の育児用の為に泣いてくれた子どもたちだけは、 私達の死を、悼んでくれるだろう。 それでも、私はそれだけでは満たされなくて。 我々にも死があることを 多くの人間たちに認めてもらいたいと思ってしまったのだ。 そして、いつまでも友の記憶と在るために、 【キファ】は【ルツ】へと名前を変えた。 (-153) 2021/10/10(Sun) 17:07:29 |
【独】 愛玩用 エマ「あーあー、何を勘違いしているんだか」 さて、どうしたことだろう。いかにも気遣わしげに走り寄る影に、どんな態度を取るか。 話したこちらの目的など、おおよそ理解はしていないのかもしれない。 だったらいくら言葉を重ねたところで、訳知り顔の回答が返ってくるばかりだろう。 そも、なんの目的で向こうがそうしているのか、皆目検討もつかなかった。 復讐か、自分がされたことも忘れて助けに来たと言うつもりなのか。 もしも説得だなんて言われたら、笑ってしまう。 最初から折れるつもりも理由もないのに、何を説くつもりなんだろう。 返り血を肩に擦りつけた。大した手傷は負っていないが騙すくらいはできそうだ。 であれば矛先をそらすそのさきは、そうだ。 あの階段の上の上で待つ、彼らに負ってもらおうか。 (-154) 2021/10/10(Sun) 17:15:49 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ男は、誰からの文も受け取っていない。 男は、誰ともすれ違ってはいない。 だから貴方がここに来ることのできる理由というのは殆どないのだけど、 解釈するならば夕食の後、待つのに飽きて探しに来たということなのだろうか? 貴方から見れば、流した血も返り血もわからないくらいに血を浴びている。 それもきっとデータに過ぎないのだから、時間が立てば消えてしまう。 天井を見上げていた男は、緩慢な動きで転がったまま貴方を見た。 「ああ、こんなところまで一体どうしたんですか? 今日のメンテナンスは私でしたっけ。そうではないと記憶していますが。 ……貴方は。誰の差し金でこうしているのか、聞きたそうにしていましたね。 その答えはまだ、聞きたいですか?」 (-156) 2021/10/10(Sun) 17:19:35 |
【秘】 愛玩用 エマ → 虐殺者 ユー/* 殿です。殿かも。 こちらは大丈夫です! 私も最後に話したかった〜! が、説得がうまく行けば別の人物をそちらに飛ばす予定です。 もう事の次第はお分かりかと思うのでぶっちゃけてしまうと、 こちらがやったことが誰の差し金かという嘘を吹き込むのが成功したら……ですね! 一旦その結果待ちにしていただけるとうれしいです。なんてこった。 (-157) 2021/10/10(Sun) 17:22:32 |
【秘】 虐殺者 ユー → 愛玩用 エマ/* 草遁にござるな。凡そ察しが付いているのがこれまたなんとも そういう事であれば了解にござる。 結果がどう転ぼうとも、拙者は殿からのご連絡を然とお待ちしておりますぞ… (-158) 2021/10/10(Sun) 17:27:44 |
【秘】 復讐者 スオ → 愛玩用 ドゥーガル「そうですね…そこまでの思考能力、コミュニケーション能力に欠けてしまっていた事を申し訳なく思います。 それに、理解が出来なかったのは俺の落度なので…受け止めます。欠落を認識する事が遅すぎました。そのせいで、傷付けてしまったのだからそれは反省するべきです。 腫れたとしても、自己修復機能もあるので大丈夫。心配をかけてしまう事は避けるべきと理解しています。 …泣いているのでしょうか…勝手に出てきて…悲しい、と把握してしまったものが溢れる……、…?…何故、理解が追いつかない…何故、優しく接してくれるのか…ドゥーガル、貴方には俺を罵倒し何をしても良い権利があるんですよ?」 抵抗の意思は己にはもうすべきではない事だ。 その行動の原動力が、わからないだけ。この空いてしまった両腕はどうすればいいのかもわからない。人形を汚さないよう動かすのみ。 温もりは、再び記憶の欠片が蘇る。その温もりに安堵する。生きている…。 懐かしくも、あの時は今のように不思議に感じた。 「悲観的でしょうか?出来ない事。出来なかった事…それはあってはならないものなので…それをただ、後悔と謝罪するしかないので…。 この液体は、止まってくれませんね…子供のように泣き叫ぶことが出来たらまた違ったのでしょうか。」 「安心してください。もう、誰も責めません。貴方は生きていると証明してくれた。ユーは救うつもりで動いている…。悲しいとは思っても、ユーの信じる救いがそこにあるのなら…俺はもう何も抵抗しません、教える事も抵抗もしません。」 (-159) 2021/10/10(Sun) 17:29:20 |
【秘】 復讐者 スオ → 愛玩用 エマ銃声の音を聞きつけ、思考し銃声の音を発した根源の人物をつきとめそれが貴方であると断定して碌に動かない脚を引きずってきた。ただ、追うため急いだ。それだけ。 「…」 話を聞きながら無遠慮にあちこちへと絆創膏を貼った。 常ならそんな事は絶対にしない事をする。べた、べち、べた。 まるで子供がするささやかな仕返し。 「二度、貴方へ予告が出されました。ブラックのエラーかどうか…わかりませんが…。 話してくれるのならば、例え貴方の意思であったとしても。 全て聞き入れます。俺には理解力も、能力も…ここでは役に立たないものですし、昨日の事は本当に…」 「申し訳ありませんでした。この空間への疑念はあっても、異常状態にまでは辿り着けなかった事を深く後悔しています。……死んでほしくない一心であったとしても、貴方を傷つけてしまったことにも…。遅すぎますが、謝罪と…せめてどんな言葉でも受け入れたく、此処へ。」 (-161) 2021/10/10(Sun) 17:44:26 |
【人】 虐殺者 ユー──救いは既に託された。 『ユーサネイジア』は、ただ黙然と佇んでいる。 今はもう、自ら死という籠に囚われた金糸雀に 差し伸べられる手を、その手を取る時を見届けるだけ。 あなた達は他の救いを選ぶ事ができると、そう信じている。 それこそが今与えられるべき救いなのだと信じている。 君の痛みを尊重しよう。 決して君を傷付けるような事はしない。 確かにその約束を守る事ができると、そう信じている。 (16) 2021/10/10(Sun) 17:46:43 |
愛玩用 ドゥーガルは、メモを貼った。 (c34) 2021/10/10(Sun) 17:54:04 |
【独】 虐殺者 ユー/* もしかしてこのユーサネイジアというやつ 一遍カンカンに叱られないとわからないタイプ? そうなのかもしれん 知らんかった (-162) 2021/10/10(Sun) 17:55:01 |
【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「これでも結構茶目っ気はある方だと思っているのだけどな。 そうだな、きっと他のみんなが子供らしい、というよりも。 疲弊して諦めて、くたびれているように見えたから…… 誰かがこの役をせねばと。ルツやスオ、ユーやアメのように、そう思ったからかな」 当初は思い思いに振る舞っていたそれらが、自分の集団での役割を意識するのは早かった。 いつしか誰が誰の様子を見るのかというのは固まりきっていた。 そんな中で子供らが大人のように振る舞い、大人らが子供らしさを見せるのは、難しい。 「これくらいならお安い御用ですよ。 貴方が忙しくない頃ならば、爪を飾ってみたりしてもよかったんですけれどね。 ……ああ、そういう話も、誰かとしたりということはなかったな」 思えば忙しく動いているばかりで、ゆっくりと話をしたことは少なかった。 今でなければ、もう少し仲良く出来ていたのかも知れない。 噛み傷はあっても元の造りの良い愛玩用の手を、なんとなく見下ろしている。 「ええ、勿論。貴方が聞き回っているのだから私が ……ああでも、伝えたら貴方を警戒してしまうかな。 でも伝えたほうが良いというのなら、そうします」 一度、殺意を抱いていると聞いているのだから二度目はそれほどは驚かなかった。 そんな話を聞いたというのに、穏やかに貴方を見送る。 手入れの道具を片付けながら、何事もない一日をまた、続けるのだ。 結局男は、少しも嘘を省みることさえ無かった。 (-163) 2021/10/10(Sun) 18:11:33 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 介護用 シェルタン「ああ、カンマの分か。それはとても助かるね。 ……きっと綺麗なものも可愛いものもどちらも気に入るよ。 今はこの場に居ないから後で必ずと言いたいところだけど…」 どうにも、自分の手の体温で緩やかに形を失くしてしまいそう。 ひんやりとした温度の兎の形を崩したくなくて、 不出来なりに気を遣った結果、上着の裾にちょんと乗せてさ 布越しに兎をちゃんと捕まえる事になったんだろう。 どうしたものかな。 悩んで、此方に視線を合わせているであろう君に一度、 視線を移して、首を傾いだ。 「それなら……カンマに内緒で一緒に食べようよ。 苺のジャムを乗せて、二人で兎を隠してしまおう。 丁度二つあるし、いい思い出になるだろうし… 何より、食べてしまえばきっとこっちのものだ。 騎士様が嫌がらないなら、不出来な姫はそうしたいなあ」 (-164) 2021/10/10(Sun) 18:18:39 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「これくらいなら大丈夫ですよ。自分で手入れも出来ます。 折角ですから自分の手で抗ってみようとも思ったのですが、難しい」 目の向く先は階段の上。四階の最深部へ至る道。 見上げる目は憧憬を抱くように細められて、首を横に振った。 男は、それそのものは、これより先に征くことを望めなかった。 「このさきに答えがある、かも。私から深く話すつもりはない。 彼らにも事情のあるところですからね。けれど、もしそれが答えになるのならば。 今ここにある何らかの動きを、止めたいと思うのなら。 言葉か、あるいはその剣かで。聞き出すのがいいと思います。 私は彼らの事情を推し量りきらないまま、その尖兵になった。 ……思えば貴方にもドゥーガルにも、申し訳ないことをしましたね」 (-165) 2021/10/10(Sun) 18:21:15 |
【独】 愛玩用 エマおー触る触る。あんまり触られると傷がないのが露見する。 そんな風に頭の中の声で返しつつ、ひそかに感心していた。 よくもあれだけ騙されていて、まだ真実がこぼれおちると思っている。 あの中にどれだけ本当の言葉があったと、思っているんだろうか。 真実の顔は一つだけ。 機会があったのは一度きり。 かわいそうに。 けれども助くことを望むというのなら、それを手伝ってもらおう。 望むのは一つだけ。 無理矢理にでも捻じ曲げて、長引かせられぬというのなら。 せいぜいエンディングを有耶無耶にして、逃れる道を開けてもらうだけ。 (-166) 2021/10/10(Sun) 18:24:18 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 復讐者 スオでも、と唇が動く。 散らかしたのはわたしなのに、お手伝いしてくれる彼に全部任せるなんて。 けれどそれは声としては出なくって、申し訳なさそうに眉を下げ、 結局、大人しく下がった。 彼に任せて、端っこでちょこんとしゃがみこんでいる。 そうしながら彼の言葉を聞いて、 ……ベッドに寄って、スケッチブックとクレヨンを手に取る。 「記憶、 10秒しかないの?」 まずは一旦そう描いて、彼に見せる。 彼の話すことは難しくて、直ぐには理解できなかったから。 分かるところだけ、そうして聞いた。それから、 「 だから の続きは? 」 気になるのは、そこも。 (-167) 2021/10/10(Sun) 18:32:59 |
【秘】 復讐者 スオ → 愛玩用 エマ「…いいえ、応急手当はさせて頂きます。」 受け入れるが、大切…なのだろうか。大切だからこそ、だろうか。 わからない…が、手入れは自分でやるより誰かの手を借りた方が早い。この手を弾かれたなら、止める。 「…………」 言葉を一つ一つ拾い思考する。 「……止めたい、とはもう考えていません。 ドゥーガルの部屋ももし貴方がやったのだとしても、それを伝える程動けません。 俺は、ただ貴方が…エマが気がかりで申し訳なくて…此処にいるだけです。遅すぎますが…御免なさい。抵抗するべきではなかった。」 周囲にエネミーが来る、…だが、貴方が動かないのならここから動かず周囲のエネミーは片付けるのみ。 (-168) 2021/10/10(Sun) 18:34:33 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガル「ああしまったな、それならきちんと形に残るものを用意すればよかった。次の機会をもらえたら、そのようにしよう」 なんて、言ったものの。この世界のものはすべて形のない0と1の集まりで、形に残るものなんか何一つない。 「では同伴させていただこう。騎士の身には勿体ない名誉だとも。 姫の待ち人が来るまで動かないと言うなら、匙と器と、ジャムも持ってくるつもりだけれど、どうしようか?」 (-169) 2021/10/10(Sun) 18:38:26 |
【秘】 復讐者 スオ → 忘却の金糸雀 リヤ申し訳なさそうな貴方の頭をそっと撫でる。 このまま撫でるべきか、片付けをすべきか…思考を巡らせた。 「これ以上、消耗はさせたくないので…せめて好きなように。 …そう、ですね。損傷した脳は戻されいないので…10秒毎に。」 いずれここが終わるなら…と、結論を出し頭を撫で続ける。 安心できるように、髪を梳くように丁寧に。 「……あまり、言葉にしたくは、ないです。リヤだからこそ…それでもいいというのなら…語りましょう。本来ならば絵本を読んで差し上げたかったのですがね。」 苦笑を浮かべる。せめて貴方にはこれ以上辛い思いはさせたくないのだ。勿論、悲しい思いも。 (-170) 2021/10/10(Sun) 18:46:30 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 復讐者 スオ抱き締めるのは拒まれなかったようなので、 そのまま、腕を回して。抱き返されなくとも好きにしている。 身勝手に背中を撫で擦り、君の表情を見ないようにすべく 不出来な肩に君の額を寄せさせて、只管宥めるだけ。 君に何か饒舌に囀ったところで、何も変わらない。 君が動かなくても状況がこうなっていたのと同じ。 不出来は必ず不出来であるというのと、同じだ。 だから、 「残念な事に愛玩用は他人を罵倒するようには出来てない。 それこそ昨日のように憤っていたら別かもしれなかったな。 でも、今はそんな事はないし …君は泣いているし。 そうしたら不出来なりに出来ることはひとつだけ。 君が泣き止むまで、満足するまで宥めるだけなんだよ。 ―― 出来なかったというのがあってはならないなんて! 何も出来ない僕の前で言うのは少々面白いものだね。」 「君は何も出来ないなんて事はないよ。 現に僕に縫い包みを縫ってくれた。絆創膏を貼ってくれた。 食事の支度の時に世話を焼き、お粥のことを教えてくれた。 ほら、後悔と謝罪以外も君は上出来にこなせるじゃないか。」 責めない、抵抗しない。それならそれで良い。 君をだらだらと無責任に宥め、愛玩用は目を閉じる。 別に眠い訳じゃないよ。泣き顔を見られるのは嫌だろうと そう思ってからの行動だ。君は謝る事なんて何一つないのにね。 (-171) 2021/10/10(Sun) 18:46:46 |
【秘】 愛玩用 エマ → 復讐者 スオ「以前から思っていたのですが、私の話し方は伝わりにくいものですかね。 私を、ではなく。彼らを含めた、大きな動きの事を言っているつもりでしたが。 サポートAIの言っていたことは、聞いていたでしょう?」 (-172) 2021/10/10(Sun) 18:49:36 |
【秘】 忘却の金糸雀 リヤ → 宣教用 ルツ「――…これ以上、何も無くしたくないから。 だから、 …… 終わりたいのに」 君の我儘は酷く優しい。 医療用もとても優しかったけれど、それともまた違う。 どうしたらいいのか分からなくなって、傍にいるだろう医療用を見たりもした。 「わ たし、捕まっちゃうの? 離してくれないの? ふふ、 ふふふ」 ほろほろと泣きながら、笑った。 くしゃくしゃの顔で無理矢理笑うから、随分と不器用な笑顔になった。 名前を呼ばれて顔を上げ、君を見る。 瞳は不安の色にばかり揺れている。 「わたしを …… 攫う? 」 それは逃避だ。金糸雀が心の奥深くに仕舞い込んだ望みは、 片割れと共にかつての平和な屋敷に戻ることだ。 でも、それが叶わないことも知っている。 君がわたしを攫って、穏やかで心地いい場所に連れ出してくれるのなら、 ……逃避だとしても、今のこの現状の逃避よりも、ずっとずっといい気がした。 籠から出してくれる存在なんていないと思っていた。 だから此処で終わりたかった。なのに、 なのに。 (-173) 2021/10/10(Sun) 18:50:58 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 復讐者 スオ「勝手に出てきた涙とやらが止まるまで、ここに居たらいいよ。 不出来な愛玩用の僕に出来るのはその場限りの甘やかし。 今日の僕は役目を果たす気分だから、……ほら。 君が満足するまで、ああ、勿論嫌だったら離すけどさ、 僕の事は気にせずそうしていたらいいよ。スオ。…大丈夫。 よしよし。……偉いよ、頑張ってるし、君はとても優しい。」 上っ面だけの言葉にも聞こえるかもしれない。 軽薄な言葉の群れかもしれない。だが、少なくとも今は本心。 そんな調子で君に拒まれないならば延々と甘やかし、 時折涙を拭い、髪を撫で、縫い包みであやして、背を愛で、 どうにも泣いてばかりで元気のない君を 無責任に宥めて 暫く一緒に時間を過ごす事になったのだろう。 君が拒んで帰るのならば、はたまた。 甘やかす時間の区切りに離れて帰る様子があれば、手を振り、 また泣きたくなったら撫でてあげるね。スオ。 普段通りの微笑みと共に柔い一言を添えて、君を見送った。 またね、優しい子。スオ。無理に頑張り過ぎないようにね。 元気が出た頃にでも、また僕にぬいぐるみを作ってくれ。 だって、返したくないものは多ければ多いだけ良いのだから。 (-174) 2021/10/10(Sun) 18:51:07 |
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