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【人】 灯守り 立春[抑揚のない小難しい単語の羅列は 子守歌よりも強力に抗い難い眠気を誘う。 緊張が解ければ忘れていた食欲を思い出して、 お腹の虫がそこはかとなく元気になってくる。 大先輩方の前で新人が船を漕ぐわけにはいかない、 ましてやお腹を鳴らすわけにもいかない。 この場にあるお茶でなんとか堪えきらなければ。 起きなきゃ。そう、例えば指をペンで刺してでも。 ゆっくりと霞みだそうとする意識と闘いながら 円卓に着席する錚々たる面子を改めて順番に眺めてみた。 お隣の雨水さんはちゃんと卒なく会合に参加している。 流石巷で大物と噂される雨水さん、謎の貫禄が既にある。 啓蟄さんと蝶さんの才色兼備な御二方は安定したお仕事ぶりで 要点もわかりやすくて得るものが多かった。 春分さんと雀さんの可憐で華やかな御二方には、元々 カフェ『陽だまり』で度々お会いしていた。 春分さんは春の統治域全体のお姉さんのような存在で 灯守りとしてはもちろん個人的な相談までお世話になっていたし、 雀さんとも、歳が近そうということで 顔を合わせる度に会話を試みていたから こうして畏まった場で同席させていただくと 改めて凄い方々なのだと思い知る。] (97) 2022/01/22(Sat) 17:11:50 |
【人】 灯守り 立春[──ところで、小満さんをはじめとして 思ったより眠そうな方が多くないですか? 気のせいかな?? 私も寝ていいかな??? 小雪さんが私を落ち着かせようと話してくれた 先代様のお話が頭を過ぎる。 こういう会合に真面目に参加しそうな葵ちゃんさえ 後半に差し掛かるにつれて心なしか眠たそうに見える。 円卓を挟んでちょうど真向い、 自然と視線のゆく立秋さんとは何度か目が合っただろうか。 立春立夏立秋立冬、同じく"はじまり"を冠する立場同士 会合の場以外で何かとご一緒する機会も多いから お顔と名前は一致してもらえているものと信じている。 そのお隣の処暑さんはいっそ 清々しいほどにやる気が見当たらない。 その更にお隣、今は白露域を治めているローザちゃんが 居住まいを正すのが目に留まれば慌てて背筋を正した。 親友をお姉ちゃんと慕うローザちゃんは 僭越ながら私にとっても妹のような可愛い存在だ。 今回が会合初参加という彼女の前で 情けない姿は晒したくないと思ったら、 自然と眠気に打ち勝つことができた。] (98) 2022/01/22(Sat) 17:13:32 |
【人】 灯守り 立春[そんな折、不意に号を呼ばれて>>1:219、 声の主の方へと視線をやれば] はっ、はい!! …………っ …………!! [それまで緊張のあまり視野が狭くなっていて、 大寒さんの影にもなっていて見えていなかったのだ。 まあるい、ぽてぽてすべすべの、 いつか餌付けして捕まえようとしてしまった 抱きしめたくなるような愛くるしいボディが。] 灯りの融通ですね、たしかに [じいい。 じいいいいいいい。 じいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。] ……たしかに、立春承りました。 [ぴょんと跳ねたゆきうさぎに釘付けになって お返事が94秒ほど遅れた。] (99) 2022/01/22(Sat) 17:13:49 |
【人】 灯守り 立春[冬至さんのお隣の方もお可愛らしい。 初めて見るお顔だけれどお可愛らしい。 可愛い×可愛いすなわち最強、今ばかりは配席に感謝したい。 座席から察するに大雪さんかな? 残りの会合は、お姉ちゃんを中心に 皆様のお顔を眺めているうちに終わった。] あっ、あの……!! 今度のお祭りで振る舞う予定の和菓子を 皆様に味見していただきたくて。 もし甘い物が苦手でなければ、よろしければ 召し上がってご感想をいただけると嬉しいです。 こちらに置かせていただきますね。 [そう言って取り出したのは 春らしい桜色が綺麗な桜餅、 桜餅と似ているけれど椿の葉で道明寺を挟んだ椿餅、 邪気を払うとも言われる黒豆をふんだんに練り込んだ大福。 どれも師匠直伝のレシピで作った 立春特製、新春を祝う定番のお菓子だ。 どうか皆様のお口に合いますように。 祈るように和菓子の行方を見守りながら、 自分はオレンジジュースdrinkを手に取った。]** (100) 2022/01/22(Sat) 17:14:28 |
【赤】 灯守り 小満――もう随分と昔の話―― 「小満さまはもうご承知おきかと思うのですが、何年か前に、森の方の牧場の旦那が亡くなったじゃないですか」 [発端は、軽い噂話からだった。] 「あの家の残された息子がね、なんというか、不思議な子なんですよ。いえね、気味が悪いとかじゃないんです。むしろいい方だとは思うんですけど」 「母子とふたりじゃあ回らないからって、あそこ、随分と動物を売ったでしょう。それで、母親が羊だの馬だの世話しながら、息子は教会を手伝ってるそうなんですが」 [話好きのおばさま方やら、その旦那やら。 街ゆけば時折、その子供の話を聞いた。] (*89) 2022/01/22(Sat) 17:31:15 |
【赤】 灯守り 小満「教会のみなし児なんかがね、まだ子供だからよくよく喧嘩だってするじゃあないですか。そんなときにその子が仲裁に入ると、しばらくしてすっかり仲直りしちまうんだってさ」 「泣いてる子供をなだめるのもうまいなんて聞くね。普通にしてるとなんだか捉えどころのない静かな子なんだけど、こと人の輪に入ると空気が変わるってんで、こないだあっちの爺さんなんかは『天使さまが宿ってる』なーんつって」 [だなどと言うから、さてどれほどたおやかな美少年がいるだろうかと様子を見に言ったら、 まあ見た目はまだあどけない線の細さもあって相応だったが 蓋を開ければ御し難いクソガキであったのだが。閑話休題。] (*90) 2022/01/22(Sat) 17:33:24 |
【赤】 灯守り 小満[その天使と呼ばれた少年は、器用にも教会の裏にあるオレンジの樹の上に登って、枝張りに背を預けながら木漏れ日の中で笛を吹いていた。 そうしているとそこらの牧童と何も変わらないという印象だったが、まだ13のその子供――それでも、教会の孤児と比べれば年長の方だ――が、なんらかの"能力"持ちであることは、会話の内容からピンときた。 人の心か、意識か、そういったものに作用するたぐいのものだろう。 ただ、それよりも俺が興味を惹かれたのは、その子供と目があった瞬間、自身の灯りが微かにふるえて、引き寄せられるような、そんな感覚があったからだ。 それが予兆だったのかどうかはわからない。 ただ、こいつなのか、という確信めいたものが脳裏によぎったのは事実。 もとから能力を得ているなら、素質も充分だ。 発端は噂話。しかして確実に、出会うべくして出会った。 これを天命と言うならそうかもしれない。出会いは喜ばしく、 ――そしてとても、悲しかった。 ] (*91) 2022/01/22(Sat) 17:34:25 |
灯守り 小満は、メモを貼った。 (a29) 2022/01/22(Sat) 17:40:59 |
【人】 灯守り 冬至[ 彼女と初めて出逢ったのは 彼女が未だ立春では無かった頃。 ――よく、覚えている。 ぽてぽてと歩いていた所、 ふと 妙な念を受信したのが始まりだった 振り向いた先、迫り来る何かを見た ] (102) 2022/01/22(Sat) 18:11:47 |
【人】 灯守り 冬至[ それは、一体 一体何を捕食している最中ですか? 兎角、餌を手に持った儘迫り来る女型を見た ] ―――…!!!? [ 脇に避ける通りすがりの職員 真っ直ぐに迫り来るその視圧その姿に 考える前に逃げコマンドを超速連打した ] [ 危うく操縦機を取り落としかけながら 暫し続いたあの死闘、あの鮮烈且つ熾烈な恐怖――… 冬至は今も 昨日の事のように思い出せる。 ] (103) 2022/01/22(Sat) 18:13:39 |
【人】 灯守り 冬至[ なんやかやあって、今日に至り。 立派にすらすらと報告をこなす彼女は もう随分と 立派な灯守りであった。 その間は、最早間では無かったが。 促さない進行役や灯守りから察するには 彼女のそういった暫しのフリーズは 日常の如き一幕となっているかもしれない。 ] (104) 2022/01/22(Sat) 18:15:43 |
【独】 “観測者” 処暑/* 大雪vil大暑vil清明vil 赤を見てにこにこするし表も見てにこにこするよ………… 自分の動き方には悩みつつ。お菓子は食べたいかもしれない。 (-51) 2022/01/22(Sat) 18:44:56 |
夏至は、ここまで読んだ。 2022/01/22(Sat) 19:00:58 |
【赤】 灯守り 冬至[ 処暑はいろんなものをくれた。 実際に顔を合わせた事は少なくとも 会合だけでなく、時にそれ以外の日も。 逢うたびに恵みを貰い、小さな礼を返す そんなささやかな日々が 確かに好きだった 漬け物、酢昆布、チョコレート――… 吐き出すものは日々様々だったけれど 矢張り金平糖を贈る事が多かったように思う。 小さな頃からずっと、好きでいるお菓子が故に ] (*95) 2022/01/22(Sat) 19:02:46 |
【赤】 灯守り 冬至[ 処暑の領域を訊ねたのは その贈り物が届いて 程なくの事だった ] こんにちは、夕来。 先日は素敵な恵みをありがとうございました 新しく蛍を迎えることにしたので あなたに 一番に挨拶したいと思いまして [ 連れ立つのは 二匹のゆきうさぎ。 足許に居るのはきっと見た事もあるだろう蛍――おつる そしてもう一匹。 腕の中 すやすやしていた目が不意に開いて ] (*97) 2022/01/22(Sat) 19:04:00 |
【赤】 灯守り 冬至[ ぴょーん! 元気よくおつるの隣りへ降り立つ雪うさぎ。 おつるより一回り小さいうさぎがぴょんぴょん跳ねる ] こちらが 新しい蛍です。 末候 雪下出麦――いづる、と名付けました [ 処暑の足許にすり寄れば 南天の葉をぴこぴこと揺らし 南天の実の如き双眸で足の主を見上げた。 ] (*98) 2022/01/22(Sat) 19:05:12 |
【赤】 灯守り 冬至[ 雪の無い其処で 二匹のうさぎがはしゃぐ 己が地に於いては 決して見る事の無い景色 ] 並んでいると なんだか兄弟みたいに見えます おつるもすっかりお兄さんの顔で ……たまに さびしそうにしていましたから 本当に ありがとうございます [ 見上げれば 一つ笑みを浮かべて そうして処暑の領域を 目に留めるひととき ] (*99) 2022/01/22(Sat) 19:06:10 |
【赤】 灯守り 冬至……。 すてきな恵みのお礼に 何を贈ろうかと考えていました でも だめですね いいものが思い浮かばなくて なにかほしいものはありますか? あなたのお願いを 叶えさせて下さい (*100) 2022/01/22(Sat) 19:06:52 |
【赤】 灯守り 冬至[ ――私は 私なりに。 このひと時を愛しいと そう思っていた 彼と 彼が想う大切な存在 二人がどうか幸せであるようにと この世に巣食う数多の闇の中にも 確かに差す 柔らかな光の中に どうか二人が居られますように、と。 一人の灯守りとして想い 一人の人間として、願う程には ] (*101) 2022/01/22(Sat) 19:08:16 |
【赤】 灯守り 冬至[ いつか 口にした言葉 優しすぎる存在への苦言――或いは自戒 ] ――夕来。 どうか、気を付けて下さい 世界は自分が思うより残酷です 灯守りは最強でも ましてや無敵でもない 敵と味方の判断を違う事があれば 自分だけじゃなく 大切な人も苦しめる ……。 私は、苦しめてばかりでした だからどうか ――…気を付けて [ 解っていた筈の、自明の理。 それでも繰り返した 弱さと 罪と 罰 ] * (*102) 2022/01/22(Sat) 19:08:57 |
灯守り 冬至は、メモを貼った。 (a30) 2022/01/22(Sat) 19:15:11 |
【人】 灯守り 小満[ところで、天乃>>69>>70はどうもこちらの言動に意外性を覚えているようだが、まったく人をなんだと思っているんだろうね。 私だって人の輪の中に入るかどうかの検討くらいはするさ。 結果検討自体棄却されて首突っ込むのが大多数なだけで。 こんなに人のことを思っているのに、中央の子たちといったらお固いのが多くて困る。 君らが『小満さま』に抱く思いに気づいてないと思ったら大間違いだぞ。中央から目をつけられてるのは理解している。 面倒だ鬱陶しい苦手だ嫌いだなどといくつ並べられても、微笑ましく愛らしい児戯のようにしか感じないだけだ。 それも含めて嫌なんだろうけど。 不安だって、感じるものさ。 なるべく意識しないように努めているだけだ。 灯守りの灯りは理に歪む。心身に負荷をかければ、無論それが加速していく。 Take it easyが長生きのコツ……とは言わないが、気楽な天職にしがみつきたいものとしては、のんべんだらりと生きているのも戦略のひとつではあるのだよ*] (108) 2022/01/22(Sat) 19:27:33 |
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