【教】 舞台役者 ヴィクトル[ 最初は「問題児なんているわけないじゃんおおげさだなぁ。」 と思っていた。 だが、本当に存在していたのだ。しかも同じ大学の学生とか。 どうやら法学部の教授が、知人であるカフェの店長に 面倒を見て欲しい人物がいる、と送りつけらて来たらしい。 (※又聞きにつき、正確に表現されているとは限りません) 最初はおおげさだなぁと思っていた。(大事なことなので二度) いざご尊顔を拝見すると── 髪の色はグラデモヒカン、顔中ピアスだらけ等のDQNかと 思いきや何だか穏やかそう、且つ王子様然とした、 小柄な白皙の美青年だった。 取り違えがあったのかと疑った程に肩透かしだった。 しかし奴が来てからというものの……。 同僚も、社員も、やがては客も── 奴の噂を聞かぬ日は無くなるようになる。 ──主に、良くない方で。 (/11) 2019/04/18(Thu) 2:23:15 |