【妖】 空木の番 シキ[腹の上を滑らかな掌が優しく撫でる。>>$3 そこに宿ったと確かにわかる。 彼も、気づいたようだ。 甘い声に……、耳が蕩けた。] …… (愛おしいのは、うつおぎこそ……) [真っ直ぐな台詞は照れ臭い。 彼は当たり前のように言ってくるけれど 結構、心臓に悪いと思う。 もうこれ以上ないってくらい愛おしいのに さらに想いは溢れて、頭がぽーっとする。 言い返せずに無言で手を重ねた。 妹の代わりに此処へ来て 殺されてしまう覚悟もあったけれど 想いを通わせ、契り、新たな生命まで得た。 彼なしの人生など、もう考えられなくなっていた。**] ($11) 2021/03/23(Tue) 21:07:15 |