【妖】 武藤景虎[さっきまではあんなに積極的だったのに、いざお湯から上がるとなると急に恥ずかしそうになるのは何故なんだろう。 お湯に入ってたら見えてないとでも思ってないよなとズレたことを考えてしまいながらも、“します“との返事に、若干急いた風に出来そうな場所へと向かいはしてしまう。 床は割と平たいし、寝転がるようなのは抵抗あるにしても、タオルでも敷けば立たずとも出来るかもしれないなとは少し思ってはしまいつつ。 壁際で唇を重ねようとすると、戸惑った風な声の意図は察したものの、オレは気にしないのでと言葉を塞いで舌を絡めた。 自分の出したものを口にしたくはないものの、柚樹の口の中なので問題はない。 口内で唾液が混ざって青臭いような苦味も気にならなくなってくると、交わす吐息に熱いものが混じった。] じゃあ、後ろからにしとく。 柚樹も嫌いじゃない……、好きだよね。 [“動物になったみたいで、ちょっと興奮する“だっけ、初めて立ったまま後ろからした時に言われたことをわざわざ言う必要もないのだけど。 何かと執拗に前に言ってたことを持ち出すのは確認みたいなものだから気にしなくていい。 この姿勢になるのはそれこそ風呂場くらいでしかないから、数える程度しかしてないけど。] ($63) 2023/03/10(Fri) 1:59:23 |