【魂】 花浅葱 エルヴィーノ>>-304 >>-305 >>_4 >>-310 >>-311 「見舞い……?」 冷たい風が、互いの髪を揺らした。 手渡された小さな包をしげしげと見つめて、「あけても良い?」と聞いてみる。 駄目だなんて言われることはないから、左手で苦心しながら包を開いてみれば、そこには―――――― 壊れた、丸い眼鏡。 レンズが片方割れてしまっていて、それが新品の物でないことは誰にだってわかる。 ヒュ…… 乾いた息を吸った。 吸ったけれど、まるで酸素が入ってきていない、気がする。 だって、脳裏に浮かんだのはあの。 ギラギラと輝いた、金の瞳で。 「な……で……。 これ、は……っ、どうし、」 目の前に居る幼馴染は、マフィアだ。 聞かずとも何が起きたかなんて―――――― わかってしまう 。「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」 (_5) 2023/09/30(Sat) 15:58:20 |