人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【墓】 白昼夢 ファリエ

>>14 エミール

「……別に」

それ以上どうとも言わないけれど、あなたの謝罪だけ否定しておきたかった様子。
その姿は孤児院で子供の面倒を見るあなたの姿そのもので、それを悪い事とは言いたくなかった。

「どうして、でしょうね。
 おめでたい事のはずなんですけど。
 そう言ってもらえると気が楽ですね。この世界で仲間外れじゃないみたい」

浮かぶ苦笑は煮え切らない自身に対して。
口が達者でないあなたにここまで気を遣わせているのも痛いほど伝わってきたから。

「どうかあなたは私みたいにならないでください」

決して言葉にはしないだろうけれど。
あなたは生きることを悲観していないと思うからこそ。
祝福を祝福として受け取れる結末を迎えてほしかった。
(+7) 2024/02/06(Tue) 23:53:48