人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【墓】 白昼夢 ファリエ

>>17 エミール

「あなたでもやっぱり気にするんですね」

そこは同じ痣持ちということだろうか。
女は自分以外の事情は知らないから推測することしかできない。
ただ、あなたから聞いたように同じような反応をする者が居たのだとしたら共通点のひとつやふたつあって然るべきだ。
それが何なのかすぐには思いつかなくて、親近感と諦観の息を吐いた。

「……祭りの後、ですか。
 もしかして私をどこか、此処じゃない場所に連れ出してくれるんですか?
 どうしたんですか急に。買い出しの序でに食事をするのとは訳が違いますよ」

粗方吐き出して多少なりとも胸のつかえがとれてきたと感じて気を抜いていたから、あなたの提案にはっと顔をあげた。
きょとんと瞳をまあるくして、じっと見つめる。
あまりに突拍子が無くて思わず勘繰ってしまうのだ。

「旅行の供には面白みのない女ですが」
(+8) 2024/02/07(Wed) 21:04:49