【墓】 7734 迷彩 リョウ>>+12 少年は異能の影響で、効く薬と効かない薬がある。毒などは殆どが効かない。 それ故に、傷んだ食べ物も平気で口にする慢心が常にあった。 「……ぇ、あ?」 手から皿が滑り落ちる。遠くで皿の割れる音を聞いた。 「なん、……ッ、はぁ」 衣擦れさえ気持ち良い。足から、腰から力が抜ける。 薬を盛られたとすれば、偶々効く方の薬であったというだけ。 誰かの異能であるとすれば、偶々効く方の異能であったというだけ。 その場に蹲り、床に爪を立てる。がりがりと引っ掻けば、指先から甘い痺れが伝わった。 (+13) 2021/09/22(Wed) 10:20:56 |