【墓】 憐憫聖贖 ナフ>>14 ロベリア 手を置かれれば、きっとその肩は薄い布越しに君に体温を伝えるだろう。 与えられる痛苦に昂奮して常より高い温度は、確かな羊の生を唄う。 見つめ返し、君の答えを待ち、そしてその瞳を和ませた。 お前は私とは違う。お前は踏みとどまった。 「……ふ、ふふ。その選択も、なかなかに歪だけどね?」 呻き混じりの笑声。 穴の空いた君の手を赤く濡れた手で掬い上げて、ひとつ口付けを落としたいんだけど、どうかな? 掴まえることなくすり抜けたかもしれないし、どちらにせよ君が離れるならそれ以上追うことはないだろう。 (+15) shingetsusou 2022/02/27(Sun) 23:24:06 |