【墓】 新人看守 ダビー>>45 アマノ 「…………そうだな。そうだった。裏で行われる工作でどんな人間も転げ落ちる。ああ、ただ指示に従い続けていた俺では気付けないはずだ」 男は最早眉一つ動かさない。その顔からは何も伺えない。 生まれて初めて、泣いて叫びたい"何か"が渦を巻くことすらも無視をした。 「見たいと言うのなら見せよう。 ただし、対価は貰っていく。その血、その命で払ってもらおうか」 男は武器の柄に手をかける。 その刀に刃は無かった。ただ、この期間中何度か見せた容器がくっ付いていることが分かるだろう。 「《刃》よ」 告げる。 男の声に呼応して、その容器に満たされた血は変化する。 根本から切先まで全てが 赤 に染まる刃。男の最後の得物が、姿を現す。 → (+20) 2021/10/11(Mon) 23:09:23 |