【墓】 哀れな役者 フランドル>>23 レイ 「嫌がるからか、単に煩かったのか。 あの手合いのことだ、両方かもしれないな。 …どうせ大人しくしていても温情なんか掛けられないんだ なら、暴れてやった方が気分が良い」 それで負う痛手と見合うかは諸説あるものの。 結局は大人しく痛め付けられるという事が どうにも我慢ならない人種なのだ、これは。 大人しくしていれば、と期待ができないだけかもしれないが。 「…………」 それから、ころり。 目の前に転がった飴を見て、少し考える。 他人は、信用できない。 けれど、ある程度腹の底を見せ合った相手なら? 未だ距離感は一定を保ち、けれど他人とも言い難い。 これは、互いの目的や意図に対する信用とそう変わらないのではないか。 …ほんの少し考えたのち、飴は受け取る事にした。 (+27) unforg00 2021/12/16(Thu) 2:59:50 |