【墓】 瑞野 那岐[ウェットテュッシュで拭い取られていく、 自分の欲の名残を横目に見ていれば。 拭いきれない溢れを、不意に彼が舌で追いかけて、 舐め取って、口に運ぶから。] …… ちょ 、っ[ぶわ、と花開くみたい熱が顔に集まって。 慌てて制止するように声を発した。 多分、美味しいものではない。欲の塊。 口に入れてしまった後じゃ、 今更止めるのも遅いかもしれないけれど。 手首の浮いた血管に這う白濁を舐めあげる仕草に、 また煽られるみたいに熱が、灯る。] (+29) 2023/03/22(Wed) 16:48:55 |