【墓】 7734 迷彩 リョウ>>31 廊下 名前を呼ばれ頭に手を置かれれば、びくりと体が震えた。 恐る恐る、赤く腫れた目を見せる。 しかし、視線は合う前に下へ戻ってしまう。 「……」 俯きながら、穏やかな音を耳に入れる。 貴方の言葉は、少年には少し難しかった。 「……うん」 だから、咀嚼したのは最後の一言だけ。 叱られるのは怖いけれど、 このまま許されるのはもっともっと恐ろしい。 少年は膝を抱えたまま、貴方が戻って来るまで待ち続けるだろう。 (+37) 2021/09/23(Thu) 20:51:59 |