【墓】 1年生 工藤美郷──病院・いつか目覚めた時にうろうろ── ………………。 [工藤はよろよろと起き上がると、寝台から足を下ろした。 服装は普段来ているパジャマ姿だった。家族が持ってきてくれたのだろう。 大きく痛む場所は無いが、病室から出る時にやっぱりおもいっきり脛をぶつけた。] ……………………。 [しゃがみこんでしばらく脛をおさえる。 それから、パジャマ越しに足を数度撫でると、少し荒々しくパジャマの裾をめくった。] ………………………………。 [美術館に入った時にできたでっかい痣は、湿布に守られることなく、むき出しになっていた。 工藤は長いこと、自分の足を見つめていた。]* (+47) 2022/09/12(Mon) 21:58:14 |