【墓】 神谷 恵太>>56 鑑沼 「同行……、いや、止めときます」 判断は早かった。 歪んだ空間から離れ、息をひとつ吐く。 「ひとりなら兎も角。 先輩まで巻き込んで何かあったら、 ぼくが他の先輩方に殺されますよ。 先輩の異能がどんなもんか知りませんけど、 空間系の異能じゃないなら、下手したら 戻ってこれなくなるかもしれませんし」 そして先輩にこの話をした以上、自分が帰ってこなかったら先輩は何かしらアクションを起こすだろう。 二次被害を増やす訳にもいかない。 となれば必然、選択はこうなる。 「むしろ先輩こそ、意外ですけど。 ここは止める場面じゃないのかなって」 (+47) 2021/11/06(Sat) 18:44:16 |