【墓】 瑞野 那岐[微細な中のうねりをきっと彼の指は拾うだろう。 初めて覚える快楽に、涙を浮かばせて堪えようとしても。 時間を掛けて、丁寧に。 まるでコトコト煮込むスープみたいに。 料理されているみたいに。 薄く色づいた肌を舌が這って、汗を舐め取って。 味見されてるみたいだ、なんてぼうっとした頭で考える。 まな板の上。 あなたに作られて、食べられるのを待つみたいに。 身体も、心も、ゆっくりと溶かれされて。 ――後は、理性を手放すだけ。 ] (+107) 2023/03/24(Fri) 21:52:34 |