──回想病院・朝霞さんと会話──
はい。私たちは、今、生きています。
現実に生き残ったのは私です。絵の中の彼女ではなく。
[朝霞さんの言葉に、頷きさえせずに肯定した。
それから、彼女が絵の女の代わりを求めていないことを確認すると、工藤は続けた。]
仲よくなりたい人には事情を話しておくと、
ある程度の事情を汲んでもらえると思うが。
[それは、小泉先輩の言葉の受け売りだった
>>3:218。
だから、工藤は己のことを話す。
現実を分かち合うために。
今までに途切れてしまった、いくつもの縁と同じにしないために。]