【神】 悪食 キエ>>G1 キエは寝物語を聞かせ続ける。 「………悲劇とは高い処から飛び降りる事だ。僕ァ神ではないから導いたりなどしないが其処へ登って欲しいとは思っているんだよ。 杖と靴は与えよう。だが後は自力で登りなさい。誰かに立たされた舞台程つまらないものは無いからねェ?」 悲劇と喜劇の導入は同じ である事をキエはよく知っている。喜劇は高い所へ登る必要があるが悲劇だって飛び降りる為に 高い所へ登る必要があるからだ。 其処で踊り明かすか飛び降りるかは其の人次第。勿論キエは葛藤の後に身を投げる事を期待している。 キエは背中を押さない。 扉の向こう側で、 窓の向こう側で、 柵の向こう側で、 崖の向こう側で、 両手を広げて待っている。 キエの手を掴むのは何時だって貴方から。 (G2) 2021/10/23(Sat) 15:07:54 |