【神】 警部補 添木>>G18 花守 「あっはっはっはっは」 痛がる様子に笑いながら、目を細めて口の端を曲げる。 「嘘つき。……そんなに痛くしてないだろ?」 昔を懐かしむように、そう口にした。 本当に痛いところもあるのに、こんな風にあなたを揶揄う。 あるいは、あなたにも不良だなんだ、と言われたり、煙草を奪われたり、と。したのかもしれない。 「ふーん……。大事にしなよ。”家族”、だろ?」 笑みをより”深めた”。 嘘ではないが、どこかズレている。当然だ。添木は両親と暮らしたことがない。上滑りする言葉だった。 「ああ、ウチ?……うーん。ま、いいよ?話したい事もあるし。掃除してないから大丈夫かな。それだけ心配だ」 (G23) 2021/08/12(Thu) 20:01:49 |