【神】 因幡 フウタ[とくとくと吐精が緩やかになるにつれて、 抱き締める手からも力が抜けていく。 それでも離したくなくて背に手を添えていたが、 やがてゆっくりと倒れる事になる。 理恵を捕まえたまま、背中をベッドに預けた。 きし、とベッドが鳴く音はさっきまでより随分小さくて、 激しい交尾をしていたんだな、とぼんやり思う。 流石に我慢しただけあって快楽が強かったのか、 体温調整がうまくいっていないのか、無茶をしたからか…… くたりとしてしまう。賢者タイムが長い。 このまま眠ってしまいそうだ。 幸福な疲労感かもしれない。 眠らない様に理恵の頭をふわふわと撫でる…… けれど、瞼が一度は落ちるだろう。 理恵から咎められるだろうか。 一応湯上りで身体には水分が必要だし、 しかし眠る場所が濡れたままだと風邪をひく。 フロントに言えばいいのか? たぶんそうだな、とゆっくり思考が戻って来る。 くたくただけれど、理恵に風邪をひかせる訳にはいかないから。 こんな年越し前に旅館の人に迷惑をかけながら、 部屋を元通りに整えてもらう事だろう。 人間の生活ってむずかしい] (G31) 2021/01/05(Tue) 20:21:09 |