人狼物語 三日月国

237 【身内R18】冬来たりなば春遠からじ


【置】 北神 翡翠

通話を切ったばかりで、
君の声や息遣いがまだ耳に残っている気がして。
目を閉じれば、より一層鮮明に蘇る。
生身の君に早く逢いたくて、触れたくて。
君の事を考えれば考えるほど、眠気が遠くなってしまいそう。

そういえば、去年の夏に二人で海に出かけた日もそうだった。
前の晩はやっぱり色々考えてしまって、寝付けなくて。
あの時は、どうしたんだっけ……?


「あ、そうだ……ホットミルク」

 寝付けない!
 大変!
 どうしたら!


当時も焦って、夜中だというのに頼れるアニキ・・・・・・に向けてLINEを送りまくったら一言だけ、

『ホットミルクでも飲んどけ』

って返ってきて、その通りにしたっけ。
危うく同じヘルプを同一人物に送る所だった。
送る前に思い出して良かった。
すぐにベッドから抜け出して、台所へと向かう。
レンジで温めた牛乳を飲んで、体が冷え切らない内にベッドに戻る。動いたおかげで、色々考えない内に眠りに就けたかな。

 ───今日は一生忘れられないような、特別な日にしよう

意識が途切れる前にそう、祈りを込めて。
(L2) vitamin-girl 2024/01/04(Thu) 23:40:24
公開: 2024/01/05(Fri) 0:00:00