【置】 愛玩用 ドゥーガル【昼食関連】 今日のメニューを知って厨房に立つ不出来は、実に不出来だ。 根本的な問題として、お粥は水を入れてふやかしただけのもの そうだと思っていたのである。 だから鍋を見てきょとんと目を丸めていた。 スープか?いいや違うみたいだな、ひと匙つまみ食い ―― もしかしたらつまみ食いは阻止されたかもしれない、が。 ゆっくりと時間を掛けて、思考して、 これがお粥の作り方なのだと理解する。 「……今日は僕に出来る事はなさそうだなあ。 火を使うと焦がしてしまうように出来ているから。 どうしたもんかなあ、均等に分ける事ぐらいしか…… あ。配膳しようか?今日は引っ繰り返さない気がするんだ」 お粥と卵焼きに関しては出来そうにないから。 先に付け合わせを配膳し始めよう、と。提案もしたな。 何処かが痛む様子のスオに、心配そうな視線も向けた。 「頭痛?それとも怪我?無理はしないようにね。」 そんな言葉も掛けた事だろう。あとはもう、流れのままだ。 宣言通り引っ繰り返さず配膳したり、 お粥に あちっ となりながらも口に運んだり 焦げてないであろう厚焼き玉子を嬉しそうに頂いていた。 きっと、不出来な愛玩用は非常に大人しかった。 (L4) 2021/10/05(Tue) 16:36:28 公開: 2021/10/05(Tue) 16:40:00 |