【置】 マスター代理 リウビア[その日も雨が降っていた。 店の屋根の一部は剥がれ落ちる惨状で もう消えるのを待つだけの身だった。 それは本当に────偶然だった。 一人の青年が、ふらりと現れて じっとこちらを見下ろしていた。 自分が見えるのかという僅かな驚きがあった。 どうしてこんなところにいるのか そんなことを尋ねられたような気がする。] 『 ……私はこの喫茶店の付喪神 だからこの店とともに朽ちるしかないの。 』 [ただ事実を伝えただけだった。 青年は僅か考えるような動作をして、手を伸ばしてきた。] (L4) 2019/04/16(Tue) 12:34:48 公開: 2019/04/16(Tue) 12:20:00 |