【置】 鑑賞用 リヤ拠点に戻った金糸雀は、そのままとたとた小走りに厨房へ飛び込んだ。 だってなんだかいい匂いがする。 一緒にお仕事をする筈なのに、全部作ってくれちゃったのかも、って慌ててしまって。 「す す、スオ わ たし、遅くなっちゃっ た? ごめん ね、 …………………………」 飛び込んですぐ、微睡むスオの姿を見つける。 ぱちぱち、数度瞬いてからキッチンを見回す。 殆ど終わってる。金糸雀の仕事もまだあるにはあるけど、それでも、大変な部分は大体やってくれてしまった、ってわかる。 「 ス オ……」 金糸雀は彼に寄っていく。起こさないようにそうっと。 椅子に座った彼の目の前にしゃがみ込んで、彼のお膝に両腕引っ掛け、顎を乗せる。 そうしてじ、と上目に彼の顔を覗いた。 触れたら流石に起こしちゃうかな。でも、起きないようなら起きるまで、こうして寝顔を覗いているつもり。 (L10) crackpot 2021/10/07(Thu) 7:43:13 公開: 2021/10/07(Thu) 7:45:00 |