【鳴】 志隈──鈍色の球体5─── [子供は元より冷めていた。 笑いもせず、泣きもせず、子供らしい子供ではなかった。 可愛がられないのも慣れていて、 親戚達の対応も当然の事だと思った。 彼らは自分達の家を守ろうとした。 誰にでも拙い敬語を使いながらも、 同い年の子供のからかいには強く静かな視線を向ける。 気にならなかったのが真相、 子供達はつまらないと他の面白いものを探す。 守ると早くに決めた心が子供を強くした。 空洞を含む強さであっても、他の強さは知らず、歩み続けた。]* (=1) louz 2020/10/05(Mon) 22:46:59 |