【鳴】 翠眼の ダビー>>=3 私の妹 自分を慕ってくれている妹との久方振りの再会にもダビーの表情は変わらないが、声音と目元が僅かに和らいだことにあなたは気付くだろうか。 気付こうと気付くまいと、手の届く距離まで近づいた彼は両手を差し出す。 「その姿にも訳があるのでしょう、理由あってのことであれば咎める理由もありません。 …ですが困りましたね、あなたへの卒業祝いが用意できていません。更に、下船してしまえば社に入るまでにまた会える保証もない。」 いじらしい妹の反応を見て温まるだけの心は持ち合わせていたらしい。ふっと鼻で笑いながら言葉を続けた。 「アン。ほしいものがあれば言いなさい。できる範囲で手配しますから。」 (=4) 2021/07/01(Thu) 0:41:47 |