【鳴】 インタリオ[ 埃と腐臭の漂う廃屋と見紛いそうなその家。 夜闇に紛れ入り込んだ悪魔は、 横たわる少年と鼻先が触れ合う程に顔を近づけそう言った。 不規則に乱れる呼吸、上下する薄い胸 翠の虚ろさも、香る死も手に取るように伝わる。>>=6 このまま放っておくだけで、彼は死に至るだろう。 それは人間でも判断可能なものの筈であった。] お前を誑かしに来た悪魔さ [ 少年の態度は、愚かで無知ではあるが不遜とは判断されず。 男は猛禽の瞳を細め、黒色の口を開けて嗤う。 長い爪を持った白指が、温度を確かめるように熱い頬を撫で 鼻から流れ出る血液を拭い、離れる。 ] (=7) 2022/05/21(Sat) 16:14:41 |