人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【雲】 彼方をのぞむもの シヴァ

 
──冷静になるのには、しばらく掛かっていたと思う。

そんなに意味もないというか、
いじった方が結果的に外れやすくなりかねないのに、
右の腕輪の留め具に細工をしていたり。

落ち着いてから直しはしたが、
傷が残ったのは本当にやってしまったと思った。
ここまですごく大事にしてきたのに。

何も出来ないで死んでしまうのだと思ったら、
本当にすごくすごくすごく恐ろしくなってしまって。

それでも、それでもまだ、運よく生きていると思えば、
まだ、やりようがあると言えた。

俺はまだ生きている 
いつでも死んでしまう。


彩雲の夢
(D7) 2024/02/05(Mon) 19:27:04