【雲】 闇崎 宵稚[ガリ、と、着物越しの太腿に爪を立てる。 ほぼ引っ掻いてるのと一緒だ。構わなかった。 そのまま立ち上がって、肩を掴んだ。 掴んで、叫んで──拳を振り上げる力はなかった。] 俺はいつだってお前の言葉を聞いてるさ!! あんな奴らの盲言より、 お前の言葉が一番迷うんだよ!! 俺の歌が良いって、聞かせてって、 それはお前の『願い』じゃねえのかよ、 俺が歌は、お前の幸せにならねえのかよ!! バケモンに願ったら歌が聞けなくなるとか、 ちったぁ考えたりしねえのかよ……!! [両肩を大きく揺する。 どれだけ声を大きくすれば、 本当に「聞いて」くれるのか、 全然、遠慮とか、加減がわからなくて] (D63) 2022/08/23(Tue) 21:06:12 |