人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【人】 遊蕩 ディルク

ここ数日の繰り返す出来事。
光らない人間の方が少数になればそんな声も出てくるのだろう。

「………光らない人間が不幸みたいにさ」

それにしても教会には何人居たのだろうか。
記された名前達を思い返して記憶を辿る。

「……やっぱ、デートに誘ってて正解だったな〜」

今日は彼女も忙しい一日になるだろう。
あの元気な彼も、さっさと教会から抜け出した彼も。
祝福の中で、あるいは一人。
考えることも、思うことも、多々存在するだろうからこそ。

一層喧騒も増していく街から離れるように、
男は裏通りへと姿を消した。
(0) sinorit 2024/02/08(Thu) 21:11:36