人狼物語 三日月国

145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】


【人】 充溢 バレンタイン


「……」

先導する者がいなくなって、
疎らに席に着く皆を、怠そうな姿勢から見回している。
表情の堅い少年にしては珍しく、
不安感をありありと情報量の少ない顔に乗せていて。

「……どこ、……どこだ?どこ、……」

ぶつぶつとなにやら呟きながら、
トレイを持って机の下やカーテンの向こうを、
何度も、何度も見ている。

誰かを探す瞳には、睡魔は宿ってはいなかった。
(1) 2022/04/30(Sat) 21:54:56