― 飼育場:フォボスと ―
[負けてしまえば終わってしまう。と、いうわけではない。
今迄の再び挑んできた君のように。
今度は私が、君を追う番なのでしょう。
>>1:369プライドとか諸々を背負って。
着替え小屋に運ばれて。
一息つくのだろうなと、吐息を零す私は
君の腿の上に降ろされると同時に、流れる腕の血に気づく。
まだ少しくらりとはするが、治癒魔法をかけるくらいなら大丈夫だろう。
と、抱えられたときに自分自身の服にもついた血そのままに
治そうと、して――
上から見つめる君が、笑う。
私はそれを見上げて。
フォボス?と問いかける。*]