
![]() | 【人】 視覚喪失 エレノア『…逆に、味覚がほしいとは思わないのかい? 味覚がないから、嗅覚で苦しむというのなら、 誰かから味覚をもらったら解決する問題じゃないか。』 [味覚は、別に要らない感覚というわけじゃない。 だけど、嗅覚がない今、嗅覚と味覚が密接に結びついているという話を聞けば、味覚がなくなれば違和感もなくなるのではないかと。 人柄を把握するほど、相手のことを理解してはいないのだろう。 けれども嗅覚を差し出すという考えに至るまでに、味覚のないことで苦しんだのは確かなはずで。 味覚が戻れば、その苦しみもなくなるのだろう。 それで、彼の世界が彩りに溢れたものになるのなら。 心の中で、悪魔が嗤う。 そんな綺麗な心で感覚を譲り渡すものか。] (4) 2024/09/02(Mon) 11:50:57 |