【人】 命灯癒光 リーディエ>>3 兄様達 別に、構わなかった。自分だけが動くことに関して。 気にしなくて、いいことだった。 何より、冷静な頭が導き出す答えが怖くて。 触れられない寂しさが胸の中にあって。 「………あ、」 迷うように、手にしていたスコップを握りしめる。 こういう時、 もういない 2人であればどうするのだろうか。…なんて、意味の無いことを考えて笑う。 「…分かりました。それでは、お願いします」 でも、そうだ。早くしなくてはならないから。 それを考えるなら、きっとこれが最善。 そっと兄達にスコップを渡し、屋敷の壁に凭れ座り込む。 座り込む際、ポケットの中から万年筆と結晶を取り出し。 何かを考えるように夜空を眺めて、秋を想う。 暫くしてから、穴を掘る2人に視線を向けた。 (4) 2022/07/25(Mon) 8:09:35 |