【人】 二年生 鳳 凛[あの人たちが凛を厭う人間の気持ちもわかる。 みすぼらしい身形で、前世が貧乏神などと言っている放置子。 縁起も悪いし、貧乏神云々がなくても、関わりたくない、自分たちの店や家の近くに居て欲しくないと思ってしまうのだろう。 ネットでも、凛のような子を家に近づけない対処法などが纏められていたりする。] …………フフ、そうですね。 真夜中だったら、みんな寝静まってて大丈夫かもしれませんね。 [楓が付け加える説明に凛は笑う。 きっと本当に、花巻の家のひとはあの頃から変わらず、凛に来て欲しいと思ってくれている。 そのことが楓と話していて、十分すぎる程伝わってきた。] ──、こちらこそ、ありがとう。 …何時でも伺えるように、私も考えてみます。 私も楓ちゃんと一緒にお茶したいですから。 [貧乏神を自称していて有名な凛だけれど、商店街でも花巻庵のように、篠田屋のように、受け入れてくれる人たちもいる。 少しずつでもその輪を広げることが出来たら、あの人たちが持つ悪い印象も変えることが出来るかもしれない。] (5) 2021/07/27(Tue) 11:18:51 |