【人】 シキの夫 空木[虚の天井を閉じることなど造作も無いこと。 だが、それすら思いつけぬ程に 目の前のひとに傾倒して 茜の空を背負ったまま 唇を貪り、押し付けた腰を揺らす。] ……っ、 シキ、 ‥‥‥ん、 ッ [想う相手だと分かってする口吻は 興奮が、段違いだ。 先も十分に煽られていた自覚はあったが 今はもっと痛いくらいに 滾っている。 感じたことのない 強烈な情欲に呑まれながら、 長い舌でねっとりと 歯列を撫で 頬裏を探り 口蓋を手前から奥へと舐っていった。]* (5) 2020/07/06(Mon) 17:23:53 |