>>【一日目・校舎裏】
>>1:130夏といえど日は落ちて、更には木々がその身を重ね光を遮る。
どことなく陰鬱とした空気に満ちる校舎裏、けれどそんなの知ったこっちゃねえと言わんばかりに堂々と土を踏み締め歩く人影がひとりぶん。
「梢ー!こーずーえー!倉庫から戻ってきました。拙は準備万端ですよ、出陣しましょーう!」
スマホの扱いが苦手なわけでもないのに、楽だからという理由で声を張り上げ一時的な探索の相方を探していた。
勇者の剣に見立てた土間箒は置いてきた。代わりに、スコップとシャベルをそれぞれ一本ずつ持ってきている。